沖縄の宝といっても過言ではない『泡盛』。沖縄の地酒といえば泡盛を指すほど、泡盛は一般的に飲まれています。泡盛は約６００年の歴史があり、泡盛の銘柄は７００～１０００種類ともいわれています。各銘柄には色んな思いが込められています。今回は泡盛銘柄の由来を紹介しましょう！
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まずは、国頭（くにがみ）の金武町（きんちょう）にある崎山酒造廠の『松藤』。泡盛本来の深みとコクのある酒を造ることで有名な酒造所です。写真の『赤松藤』は、サトウキビから生まれた「黒糖酵母」と崎山酒造廠のこだわりである「三日麹」が出会って生まれた泡盛。これまでにない香りとまろやかさ。新酒の風味と味わい、甘くて軽やかです。
そんな『松藤』の銘柄の由来は、崎山酒造廠の二代目崎山起松氏の「松」と、藤子夫人の名前の「藤」を取り命名されました。女性の社会的地位が決して高くなかった昭和初期に、藤子夫人の名前を銘柄に取り入れたということは、とても珍しいことだったそうです。二代目夫婦は、二人三脚で泡盛造りに取り組まれていたと伝わっていて、「松」も「藤」も縁起が良い言葉なので、夫婦の酒＋縁起が良い酒とされ、結納などのおめでたい席に重宝されています。
石垣島は池原酒造所の『白百合』は、数ある泡盛の中でも特にくせものとされている、インパクトの強い泡盛。この泡盛を呑んでその香りを表現する際によく使われるのは「土の匂い」（笑）まぁ土というか、土で出来た甕（カメ）とか、土埃みたいな香りと言う方がわかりやすいでしょうか。余計に混乱しちゃいますね（笑）気になる方はぜひ呑んでみてください！最初は「・・・・」と思っても、ハマると抜け出せなくなってしまうのが『白百合』の魅力です。
そんな白百合の銘柄の由来は、石垣島では春先になると白百合の花が野原一面に美しく咲き、道行く人の目を楽しませており、その花のように清らかな酒でありたいと思いを込めて、『白百合』と名付けられたそうです。
さてお次は私の大好きな泡盛、識名酒造の『時雨（しぐれ）』。識名酒造には最古の泡盛があることで有名です。時雨は黒糖酵母を使用しており、この黒糖酵母を使うことにより香り豊かな泡盛に仕上がります。華やかな香りはもちろん、甘みがあり飲んだ後の余韻を楽しめるしっかりした泡盛です。
そんな時雨の銘柄の由来は、秋の末から冬の初めにかけてぱらぱら 通り雨のように降る雨のように、さわやかな飲み口の泡盛をとの思いを込めて「時雨（しぐれ）」と名付けられたそうです。
お次は津波古酒造の『太平（たいへい）』。那覇市与儀にある酒造所です。味わい深く旨みが増すよう丹念に造り上られており、上品な香りで芳醇でまろやか。のどごし後の甘さが特徴です。
そんな太平の銘柄の由来は、太平というその名の通り平和を願う気持ちを現し、ラベルには、地球と太陽を意味する二重丸が描かれています。
さぁお次は、宮古島は池間酒造の『ニコニコ太郎』。なんともインパクトのあるネーミングですよね！爽やかな香りと甘くソフトな喉越しが特徴で「宮古島のナポレオン」と称される人気銘柄。泡盛独特の臭みが少ないので、初めて泡盛を飲む人にもオススメです。
ニコニコ太郎の銘柄の由来は、『太郎』は社長の名前。『ニコニコ』は、泡盛が楽しく、ニコニコとコミュニケーションドリングであってほしい！という願いを込め名付けたそうです。シンプルだけどなんかいいですよね！
お次は那覇市小禄にある宮里酒造所の『カリー春雨（はるさめ）』。じっくりと飲めば飲むほどに甘さが漂い、「古くも香り高く、強くもまろやかに、からくもあまい酒」と詠われる銘酒を堪能することができます。『カリー』とは、沖縄ではおめでたく縁起がよいという歓びを表現する意味の言葉で、乾杯の掛け声にも使われます。
『カリー春雨』の銘柄の由来は、戦争により全てを失い、何も残らなかったが季節だけは移ろっている。そんな中で泡盛を造り始める時に、希望と恵みがこの地に再びもたらされることを願って、「春」には希望を、「雨」には恵みを託して名づけられました。２０００年に開催された沖縄サミットで、各国の首脳に振舞われたことも有名です。
さていかがでしたでしょうか？由来を知って呑むと泡盛はもっともっと美味しく呑めると思います。今後も泡盛をたくさんの人に知ってもらうよう、紹介をしていきたいと思います！
