島根県出雲市にある出雲大社は、全国から大勢の参拝者が集まる縁むすびの神様として有名ですが、実は沖縄にも出雲大社の沖縄分社があることをご存知ですか?しかも沖縄都市モノレールゆいレールの古島駅から徒歩2分ほどの場所に鎮座しています。比較的空いている事が多い駐車場もあるので、参拝しやすい神社です。御朱印もあり!
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出雲大社沖縄分社は、沖縄都市モノレール・ゆいレールの古島(ふるじま)駅から徒歩2分ほどの場所に鎮座します。国内の最南端に位置し、最西端でもある出雲大社の正式な分社になります。
古島駅の改札を抜け右手に歩いて行くと、家具屋の「O!K家具古島店」があり、その裏手に出雲大社沖縄分社はあります。鳥居のない小さな境内なので、少しわかりにくいかもしれません。私は偶然見つけたんですが、え?こんなところに出雲大社?!と思ったほど(笑)
先ほどの家具屋さんの角を曲がるとすぐにこの看板が目に付くと思います。広い無料駐車場もあるのでレンタカーでも安心です。
そしてこの駐車場沿いには、イヒヒと笑ってるような狛犬もいるので、チェックしてみてくださいね(笑)
1970年(昭和45年)、沖縄の祖国復帰を記念して日本の美しい文化を伝える目的で、島根の出雲大社から沖縄分社として建立されました。出雲大社沖縄分社は、縁むすびのご利益が特にあると言われており、自分でお守りを買って身につけるよりも、人から貰った方がよりご利益があるんだとか。なのでココを訪れる時は二人以上で行き、一緒に行った人にお守りを買ってもらいましょう(笑)
ちなみに縁結びとは、男女の縁だけでなく、仕事や子宝、お金などをさまざまな縁を結んでくれるという意味だそうです。縁結び以外には、開運家内安全・安産祈願・交通安全・旅行安全・病気平癒・地鎮祭・新屋清祓・七五三・厄除に御利益があると境内に表記されています。
そしてこちらにもイヒヒと笑う狛犬が!いや、それよりも気になるひときわ目立つ存在の方が!
このお方は島根県の出雲大社と同じ御神祭「大國主大神(おおくにぬしのおおかみ)」で、『古事記』や『日本書紀』に登場する日本神話の神様。いわゆる各地で祀られている「だいこくさま」のことです。
しかしなぜだいこくさまが縁結びの神なのか?理由は諸説ありますが、だいこくさまが多くの女神と結婚して子宝に恵まれたこと。毎年旧暦の10月には日本各地の神々が出雲大社に集まり、さまざまな縁結びの神議り(かむはかり=会議)をなされるからというのが有力説のようです。
さぁ大國主大神像の横にある参道から奥へ進みます。参道入口には、神聖な意味を持つ出雲大社のご神紋がありますね。
入り口にはこの看板が。
そして手水舎には柄杓はなく「蛇口からの直接の水で手をお清めください」との看板も。ご時世ですね。
ご神紋入りの手水鉢(ちょうずばち)で手を清めます。
参道を進んでいくと、ところどころにシーサーが置かれ、よく見ると左右で対になっています。数えてみると5対、計10体のシーサーがいました。このシーサーを「縁」に見立てて「5縁(ご縁)を結ぶ」といった意味が込められているのだとか。
絵馬掛けには「縁結び絵馬」が大半を占めています。
かわいい縁結び絵馬。
参道を抜けると社務所と拝殿に到着。こじんまりとしていますが、時がゆっくり流れる落ち着く場所です。
出雲大社沖縄分社の参拝方法は、出雲大社と同様に二礼四拍手一礼の作法でおこないます。まずは軽くお辞儀をし、しばらく気持ちを落ち着けてから
一拝 深いおじぎをします
祈念 これから自分が行うことや心に思っていることを祈ります
二拝 改めて深いおじぎを二回します
四拍手 静かに両手を胸の高さに伸ばし、四度拍ちます
一拝 また深いおじぎをします
出雲大社沖縄分社には、「七福神みくじ」「縁結びみくじ」「出雲大社おみくじ」の3種類のおみくじがありました。
出雲大社のおみくじには吉凶の判断はないそうです。
出雲大社の読みは「いずもたいしゃ」と呼ばれることが多いですが、これは通称で正しい読み方は「いずもおおやしろ」なんですって。私は知りませんでした。
神社神道では、神様に向かって右方を上位、左方を下位とするので、一般的に神社では上位の右方が綯い始めで、左方を綯い終りとする張り方となっています。 しかし出雲大社では古来、他の神社とは反対に神様に向かって左方を上位、右方を下位としていました。それを示す事例を挙げると、御本殿内には、客座五神として「天之御中主神(あめのみなかぬしのかみ)・高御産巣立日神(たかみむすびのかみ)・神産巣立日神(かみむすびのかみ)・宇麻志阿斯訶備比古遅神(うましあしかびひこぢのかみ)・天之常立神(あめのとこたちのかみ)」の五柱の神が祀られていますが、尊貴第一の神たる「天之御中主神」が上位となる一番左に祀られているそうです。また、江戸時代の祭事の記録では、神様へお供え物を進める際、上位のお供え物を向かって左へ、下位のお供え物を向かって右へ進める作法となっており、 このように、古く出雲大社では一般的な神社とは反対に、向かって左方を上位、右方を下位とする習わしがあり、よって注連縄を張る際には上位である左方が綯い始めで、右方を綯い終りとする張り方となっているんだそうです。
社務所で御朱印をお願いしたところ、コロナ禍のため手持ちの御朱印帳への記帳は控え、前もって用意した奉書の朱印(書置き)のみの授与でした。この御朱印が書かれた紙は、沖縄らしく月桃紙を使用しているとのこと。初穂料は300円でした。
社務所は午後7時までです。
島根県まで足を運ぶには遠いけれど、まさか沖縄で参拝できるとは思いませんでした。ちなみに石垣島にも出雲大社があるそうです。その名も「出雲大社先島本宮」。沖縄本島の那覇市内と石垣市白保にある沖縄の出雲大社に、ぜひ訪れてみてくださいね。
住所:那覇市古島1-16-13 ☎098-885-0346