★前編「何度でも訪れたい世界遺産、『今帰仁城』」はコチラです。
今帰仁城(なきじんじょう)は、14世紀、琉球に三大勢力が割拠したグスク時代、北山王の居城で北山(ほくざん)の拠城だったところ。外郭を含めると7つの郭からなり、その面積は首里城とほぼ同規模で、城を囲む石垣は地形を巧みに利用し曲線を描き、城壁のディテールは美しく、沖縄屈指の名城です。前編に続き、無料ガイドの宍戸さんの案内で紹介させていただきます。
今帰仁城跡の一番高いところにあるのが、「主郭」と「御内原」(おうちばら)。城郭の向こうに見えるのが、今帰仁村全域と東シナ海。伊是名島、伊平屋島まで見えるくらい眺望がいいですね。
前編でも少し触れましたが、「御内原」とは、女官部屋があったところ。わかりやすく言えば「大奥」です。「主郭」は王の住まいであり執務を行う場所。ここにあるのが、御嶽(うたき)と呼ばれる琉球信仰における聖地で、神が宿る場所のこと。
城内にある御獄(うたき)。
琉球では神に仕えるのは女性とされていたため、女性が御嶽において、子孫繁栄、国家安泰、五穀豊穣を祈願した御嶽が、「テンチジアマチジ」です。
次に、「主郭」に移動しましょう。ここには、火の神が祀られています。北山王が今帰仁城の城主であったが、中山との戦に敗れ、王ではなく、監守が城を守りましたが、1609年に薩摩軍の侵攻を受け、城の役割から、村民の心のよりどころとして機能していくようになりました。
ガイドさんと一緒に巡ると、しっかりと歴史が学べるだけではなく、なんとこの火の神の祠を開けて中を見せてくれました。無料ガイドなのに、至れり尽くせりで恐縮です(笑)
ガイドの宍戸さんがこの主郭に於いて、発掘調査が行われて、その際、出土したものから新しい事実もわかってきています。この主郭から奥に降りていくこともできます。
今帰仁城は桜の名所です。駐車場まで上がってくる道沿いから花が咲いています。1月下旬から、2月上旬にかけてが見どころです。桜祭りも行われるので、桜の季節にもぜひ。
★前編「何度でも訪れたい世界遺産、『今帰仁城』」はコチラです。
住所:沖縄県国頭郡今帰仁村今泊5101 営業時間:8:00~18:00(最終入場) 年中無休