沖縄のお墓参り「清明(シーミー)」。沖縄の年中行事で、親戚一同がお墓の前に集まり、お墓参りの後は、お墓の前で重箱料理を食べるという、沖縄ならではの風習です。今回はお墓がゴルフ場内にあるということを聞き付け、清明祭(シーミー)の日に、そのゴルフ場はどうなっているのか?!調べて来ました!ゴルフに興味がない方も、ぜひ読んでほしいゴルフネタです。
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「大西テェラスゴルフクラブ」は、沖縄本島中部の北中城にあり、東海岸の海の眺めが素敵なゴルフ場です。
観光客のゴルファーが「沖縄でリゾートゴルフ♪」で楽しむ!という感じではなく、地元のおじいがお友達と行く!というタイプの、低価格で親しみやすいゴルフ場です。今回紹介したいのは、ゴルフ場の親しみやすさだけではなく、このゴルフ場には、驚きの真実が隠されているという事なのです!
「ティーグラウンド」というのは各ホールで第一打を打つための場所。コース全体が見渡せる場合が多く、丘のように少し高くなっている場合もあります。そこで、「さあ打つぞ!」と構えて目に入ってくるものに唖然・・。
その写真がコチラ。わかります??
ゴルフ場の中に、沖縄特有のお墓「亀甲墓」があるのです(家型のものも映ってます)。間違いではありません。ここは、ゴルフ場なんです!ほんとなんです!
お墓の周囲には綺麗に芝が植えられ、美しさすら漂わせ、ゴルフコースと一体になっています。お墓の周りに玉よけフェンスがあるわけではありません。方向が悪ければ、お墓に「カコーン!」です。避けようと思ったって「カコーン!」です。
頭が真っ白になりながらも、ひたすら「お墓に当てちゃイカン」と祈りつつ、「当てたらごめんなさい!と謝りつつ、第1ホール終了。やれやれと次にすすむマーコを待ち受けていたものは。。。
お墓の試練は、第1ホールでは終わりませんでした。むしろ進むにつれて、「亀甲墓」の数も配置の仕方も高度(?)になってきます(笑)
左の斜面にひとつ、右の木々の中に2,3個お墓があります。あるコースは、「ティーグラウンドがこんもり高いなぁ」と思って進むと、実は、ティーグラウンドがお墓の石室部分の上だったり(要は皆さまの納骨スペースの上に立って打ってることになります)、あるコースは高いところからグリーン(芝生に穴があいていて、ボールを最後入れる場所。その周辺が綺麗な円形の芝生になっている)を見降ろすと、四方が全て亀甲墓で囲まれていて、少しでもミスるといずれかのお墓にホールインワン!となりかねません!
この緊張感は何(笑)
コチラの写真は、グリーンを見降ろしたところ。左と前にもお墓がございます(笑)ここから強く打ったら、正面のお墓に間違いなく当たります。どうしてここに亀甲墓があるの!??というより、「どうしてここにゴルフ場つくったのぉぉぉぉぉ!?」というのが本音です。
本土のメンバーで回った私たちの頭には「???」ばかり。スタート前にフロントの人は何も言わないし、コースに注意書きがあるわけでもない。他のお客さんも気に留めている風でもない。一番の疑問が、「シーミー(沖縄の春のお墓参り)の日は、このゴルフ場はどうなるのか?」ということ。ゴルフ場は広いので、中心のクラブハウスから到底歩いてはお墓に行けないところもある。
清明(シーミー)祭の参加者は、カートを利用するのか?しかしゴルフ場には、お墓がとてもたくさんあるので、各御家族がお参りに訪れると、カートが足りなくなる。いやいやその前に、ゴルファーがラウンドしている中では、危なくてお墓参りどころではないはず。。。清明(シーミー)祭の期間中は、大西テェラスは休業なのか?
この日のゴルフ場からの帰りは、この話題で持ち切りでした。その中のマメな友人が清明(シーミー)を覚えていて、昨年、清明(シーミー)の少し前に、このゴルフ場に「清明(シーミー)の日は予約できますか?」と問い合わせてみた。いかにも「やはりできないですよねぇ・・・」という感じで尋ねると、明るく「できますよ~」との回答(笑)先方が忙しそうだったので、その時は詳しく「なんでできるのか」を聞きだすことができなかったのだそう。清明(シーミー)祭の期間も営業するのね・・・?
未だ不明のまま・・・2020年の清明(シーミー)祭も終わってしまいましたが、清明(シーミー)の日の大西テェラスクラブは、どういう仕組みになっているんだろう?カートに重箱料理とお酒を積んで、参拝の皆様がお墓に向かっていく姿が見られるんでしょうか?それはそれで凄く楽しそうな絵ではないですか!どなたか!見学に行ってみませんか!?
面白おかしく書いてしまいましたが、ここに沖縄の文化というか考え方があるのかもしれませんね。お墓や、ご先祖様というものが日常・・・というか怖いものではない。身近なものなんですね。本土では絶対考えられないこの組み合わせ。沖縄ワールドな素晴らしいゴルフ場でした。