読谷村にある読谷山花織伝統工芸センターで、読谷山花織と読谷山ミンサーの見学をしました。ちなみに読谷山花織は「ゆんたんざはなうぃ」と読みます。ミンサー織といえば八重山ミンサーが有名ですが、およそ600年もの歴史を持つ読谷山花織と読谷山ミンサーは、自然染料ならではの色合いと、繊細な紋様が組み合わさりとっても素敵でした。
那覇から車で約1時間。読谷村座喜味ののどかな場所に伝統工芸総合センターはあります。
バスで行かれる方は、那覇空港発であれば120番、那覇バスターミナル発であれば28番・29番で行くことができます。ヤチムンの里に行ったついでに立ち寄るのもいいかもしれません。
伝統工芸総合センターの中には、読谷山花織の商品や着物など、様々な展示がありましたが、写真撮影はNGでした・・・。残念。
1372年読谷山の宇座出身の泰期は、中山の察度王の王弟として、琉球から初めて中国へ朝貢します。泰期の船出が、琉球と中国の朝貢貿易の始まりとなりました。
その後1420年頃になると、護佐丸が座喜味へ築城し、万国津梁の鐘に記されるように、琉球は大貿易時代を迎えます。大交易時代は、中国や東南アジア諸国との交易が盛んで、多くの交易品と共に、読谷山花織のルーツとなる絣や浮織の技法も伝来しました。伝来した技法を元に琉球王府時代には、読谷山花織として独自に織られ受け継がれてきたそうです。しかし、その染織技術は明治時代の中頃から時代の波に押され衰退し、沖縄戦争後は人々の記憶からすっかり忘れ去られ、「幻の花織」となってしまいます。
約600年の歴史を誇る読谷山花織は、絶滅寸前となっていましたが、1964年に読谷村の情熱ある有志によって約90年ぶりに「幻の花織」が復活するんです(感動)。当初は読谷山愛好会から、読谷山花織事業協同組合の組織へと発展し、現在では沖縄県指定無形文化財、経済産業大臣指定伝統的工芸品として、全国に多く知られるようになりました。
花織は沖縄ならではのフクギやヤマモモなどの天然素材によって染色された糸を紡ぐため、独特の色合いがあります。
この写真は私が購入したテーブルセンター!文様が美しいですよね。
読谷山花織は、一つ一つ手織りするため、同じ文様を織ったとしても、ひとつとして同じようにはできないんですって!オンリーワンは最高です。
読谷山花織は花柄を組み合わせて紋様を作っていくのが特徴。花柄といっても花そのものの形ではなく浮織によりパターンなんですって。風車を模したカジマヤーバナ(長寿)、お金の形のジンバナ(裕福)、逆三角形型のオージバナ(子孫繁栄)という3種類があり、それぞれに意味があるんです!
そして伝統工芸品の証、経済産業大臣指定の証紙も貼られています。ちなみに伝統的工芸品とは、伝産法(伝統的工芸品産業の振興に関する法律)に基づき経済産業大臣が指定したもので、その条件は以下の通りです。
・日常生活で使用する工芸品であること
・製造過程の主要部分は手工業的(高度な手作品)であること。
・伝統的技術・技法によって製造されるものであること。(製造する技術または技法が100年以上の歴史を有し、今日まで継続していること)
・伝統的に使用されてきた原材料を使用していること。
・一定の地域で産地形成されていること。
素晴らしいですね!絶滅せずに本当によかったです。
コースター織体験もできますので、ぜひ皆さんも読谷山花織伝統工芸センターへ足を運んでくださいね。
★読谷山花織事業協同組合のサイトはコチラ
※現在、新型コロナウィルス感染拡大防止のため、臨時休業になっている可能性があります。詳しくはサイトでご確認ください。
那覇市にある「サンキングレザークラフト」では、読谷山花織とコラボした長財布やスマホケースを、オンラインショップにて販売しています。革との相性もよく華やかで素敵ですね!気になる方は、サンキングレザークラフトのFacebookページか、オンラインショップをご覧ください!
住所:沖縄県中頭郡読谷村字座喜味2974-2 ☎098-958-4674
開館時間:[平日] 9:00~17:00 [土日祝] 10:00~17:00 定休日:なし