首里城というと、歓会門から入って、正殿のあった有料区域に向かうコースで、そのまま帰ってしまうことが多いのではないでしょうか。有料区域の展望台が「東(あがり)のアザナ」対して、東シナ海慶良間列島などを望む最高のビューポイントがあります。それが「西(いり)のアザナ」です。
西のアザナへは緩やかな木製のスロープが伸びています。
「西(イリ)のアザナ」といって、アザナとは物見台のことで、全面にパノラマビューが広がります。
標高130mのこの展望台、那覇市中心街が一望できて、その向こうに東シナ海、慶良間諸島まで見ることが出来ます。
もっと詳しく解説しましょう!
那覇港から、慶良間諸島まで見ることが出来る眺望抜群のスポットなのです。
那覇市内が一望できる様子がよくわかるでしょう。写真中央あたりが慶良間諸島や久米島方面に船が出る泊港。その奥にうっすら、島が見えています。肉眼で見るともっとしっかり見ることができます。
琉球王朝時代は、当然、このようなビルは建っていません。ほぼ全面が海で、真ん中に「浮島」という島がある状況でした。牧志公設市場の裏に「浮島通り」と言う通りが名残ですね。浮島から赤く書かれた「長虹堤」、安里からまっすぐ行った先に首里城があります。中国からの使者は、この道を通って、首里城に来ます。
是非、そんな歴史を踏まえながら、現場でしっかり確認してもらえたら、首里城がもっと楽しいものになってくるのではないでしょうか。
さらにもう一つ、首里城にとって重要なビューポイントがあります。ご案内しましょう。どこが本幹だかよくわからないガジュマルの木や、首里城内とは思えない、小道を抜けていきます。
「物見台」ここから奥に見えるのは、世界遺産の一つ「斎場御獄(せーふぁうたき)」と神の島といわれる「久高島」の聖地です。
こういった信仰の場所は、男子禁制で女性たちのものでした。本来は、斎場御獄まで出向いてお祈りをしなければならないですが、経費もかかれば時間もかかる。ここからお祈りを捧げたといわれています。
さて、物見台から下がってくると、有料区域になる奉神門のすぐ脇に出て行きます。無料ガイドと行く首里城正殿内の情報はこちらからどうぞ。
住所:沖縄県那覇市首里金城町1-2