世界遺産中城城跡に近い中城村護佐丸歴史資料図書館は、中城村の英雄・護佐丸にちなんだ「ごさまるの日」2016年5月30日に開館しました。護佐丸は築城の天才と言われた人だけに注目です。この資料館には沖縄県内初の石積みパズルが楽しめるそうです。
護佐丸とは、琉球王国を成立させた尚巴志(しょうはし)に仕え、琉球王国統一に向けて尚巴志と共に戦った「北山討伐」で武功を上げました。その後、世界遺産に選ばれた5つの「城」のうち、「今帰仁城」「座喜味城」「中城城」の三つの城主となります。
護佐丸は「築城の天才」と謳われ、その晩年を迎えた「中城城」の遺跡では、彼の築城技術の高さをうかがい知ることができます。6代の琉球国王に仕えた事でも知られ、その忠義心の厚さに人柄を偲ぶことができます。
中城村護佐丸歴史資料図書館は、中城村の英雄「護佐丸」や世界遺産・中城城跡をはじめ、琉球史が学べる歴史資料図書館です。建物の一部が城壁と同じ石積みになっていて、アーチ門をくぐって施設の中へ。
パネルを見ながら歴史を勉強したり
中城中学校の生徒による音声解説が聞けたりと、歴史好きにはたまらない施設です。中学生が解説が出来る秘密は最後にあります。
城壁の構造は上の写真のようになっており、琉球石灰岩が使われています。石の積み方にもいろいろあり、自然のままの石を積み上げる方法を「野面(のづら)積み」、石を四角く切り布のように積み上げたものを「布積み」、亀の甲羅のように五角形や六角形にして積み上げる方法を「相方(あいかた)積み」もしくは「亀甲乱れ積み」と呼びます。
首里城をはじめ、ほとんどの城塞が布積みや相方積みのような切り石積みで築かれているんです。
「野面積み」→「布積み」→「相方積み」で歴史の変遷がよくわかります。
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石積みの中に色が違うところがありますね。実は、これを外すと石積みパズルになるんです。
こちらが「布積み」。
こちらは「相方積み」。2個ほど外してみました。
そして「アーチ門」。中城城跡で見られる3種類の石積みとアーチ門を10分の1縮尺で再現しています。
中城村護佐丸歴史資料図書館にある沖縄県内初となる「中城城跡の石積みパズル」は本物の琉球石灰岩の手ざわりに近づけ、石積みの仕組みが分かるよう、内部の様子もこだわって製作したそうです。ちなみに上の写真は「野面積み」。
小学校1年生、2年生、4年生の男の子に石積みパズルを体験してもらったところ、1番難しいのが「野面積み」とのことでした。たしかに、野面積みは他の石積みと違って決まった順番がないので、崩れなければOK!
ちなみに小学校4年生の男の子は、3分で相方積みを完成させたそうです。中学生が歴史資料館の解説をしたりするのは、すごいと思ったら、実は・・・
中城村立小、中学校では「ごさまる科」という特設科目があるので、石積みのことも勉強しているのです。
住所:沖縄県中頭郡中城村安里215 ☎ 098-895-5302
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