以前から書きたいと思いつつ、あまりにも有名すぎる古本屋さんなので、いつも立ち寄って本を眺めては帰るの繰り返し(笑)この度ひょんな事から沖縄県の古書店の方々とお近づきになる事ができ、沖縄にはとても素敵な古書店がたくさんあるので、ぜひ取材をして欲しいとの依頼が(嬉)ヨシっ!沖縄の古本屋さんをピックアップして記事にするぞ!と奮い立ちました(笑)以前にも素敵なご夫婦が営む古書店「ちはや書房」さんの記事は書きましたが、今回は「市場の古本屋ウララ」さんへお邪魔してきましたよ~!ではいってみよ~
那覇の観光地としても有名な市場中央通り。国際通りからドン・キホーテ横の市場本通りに入り、牧志公設市場を通りすぎて左手に、日本一小さな古本屋「ウララ」はあります。
牧志公設市場の目の前だけど、大勢の観光客やおみやげ物に気を引かれて油断してると見逃がしちゃうかも。
でも路上にも1.5坪ほどはみ出しているので合せて3坪(驚)畳三畳ほどの広さです。
その店内に所狭しと古本が置かれています。
人が一人やっと入れるスペース(汗)本当に狭いです。が、なぜかこのスペースにすっぽり収まると落ち着く(笑)
店主の宇田智子さんは神奈川県出身。昔から本が大好きで、東京の大学を卒業後、池袋にあるジュンク堂本店に就職。上司が企画した「沖縄本フェア」に携わり、そこで沖縄県の種類豊富な本の多さに驚き、衝撃を受けたそうです。
その衝撃が忘れられず、ジュンク堂が沖縄に初出店するのを機に自ら希望し、ジュンク堂書店那覇店の副店長として沖縄にやってきました。すごい行動力ですね!
そしてしばらくはジュンク堂那覇店で多種多様な沖縄県産本に触れ、とても楽しくやりがいもあったそうなのですが、古本も含めてもっと自由に「県産本」を取り扱いたい!その魅力をもっとたくさんの方々に伝えることができないだろうかと思いはじめます。現在のウララがあるこの場所は、もともとご夫婦で営んでいた日本一狭い古本屋「とくふく堂」でした。ちょうどその頃「とくふく堂」が閉店するという噂を聞き、ジュンク堂を退職し2011年に「ウララ」として宇田さんが引き継いだそうです。
基本的に多く取り扱っているのはやはり沖縄県産本。沖縄では沖縄県の出版社が発行する、いわゆる「県産本」の数は、他の県に比べて圧倒的に多く、沖縄県内の出版社は100社以上もあるんですって(驚)ほかに人文・文芸・芸術・実用書・雑貨なども少しずつ揃えているとの事。
そんな宇田さんが古本屋ウララを開くまでの経緯や、市場での日常の様子は「那覇の市場で古本屋(ボーダーインク社)」という本に書かれています。ご自身でも本を出版されるなんて素晴らしいですね!ウララでももちろん購入できますが、県内外の書店でも購入できます。
取材中、淡々と、でも一つ一つとても丁寧にお話をしてくださった宇田さん。本への愛情がひしひしと伝わってきました。最後に写真を撮らせてくださいとお願いしたところ、「遠目から撮っていただければ・・・」と照れ笑いされた姿がとてもチャーミングでした。本当にありがとうございました。
ぜひ市場中央通りを訪れた時には、日本一狭いけど宇田さんの愛情がたっぷり詰まった「市場の古本屋ウララ」へ立ち寄ってみてくださいね。まだまだ沖縄には知られていない素敵な古書店があるので、取材次第UPしていきます!お楽しみに♪
★沖縄本がいっぱい!セレクト古本屋「ちはや書房」の記事はコチラ
住所:那覇市牧志3‐3‐1 営業時間:11:00~18:00 定休日:毎週日曜・火曜