『久高島(くだかじま)』は、昔から琉球の始祖“アマミキヨ”が降臨したといわれ、「神の島」としても名高い由緒ある島で、ある理由から、かつては、よそ者を受け入れない場所であり、島人たちに守られてきた聖域だったのです。しかし、少しずつ時代と共に変化し、今はパワースポットとして、観光客がたくさん訪れる島となりました。
空撮:沖縄観光コンベンションビューロー提供
目次
南城市安座間港から久高島徳仁港まで、通常フェリー3便(25分・大人680円)、高速船3便(15分・大人770円)が運航されています。(写真は高速船)
安座間港発8:00、9:30(高速)、11:00、13:00(高速)、15:00、17:00(高速・4/1-9/30は17:30)
久高島徳仁港発8:30(高速)、10:00、12:00(高速)、14:00、16:00(高速)、17:00
ドッグ入りや天候等で欠航や変更の可能性がありますので、久高海運のHPでご確認ください。
安座真港10時発のフェリーで久高島の徳仁港(とくじんこう)へと向かいました。到着してすぐ、徳仁港のそばにある徳仁川拝所でご挨拶します。
「○○です。今回も少しだけ島をまわらせていただきます」としっかりご挨拶しました。
そしてこの島全体がとても神の島と言われるくらい神聖な土地なので、立ち入り禁止区域や島のルールがあるので、それを必ず守ってくださいね。
1、琉球の人々が大切に守ってきた拝所などの聖地は、立ち入り禁止の場所もあるので要注意。
2、久高島の石や貝、動植物などは一切持ち出し禁止。
3、行事、神事の日はカミンチュ(神人)以外集落より北側は立ち入り禁止。
4、島を美しく守るため、持ち込んだもの(ゴミ)は持ち帰る。
5、キャンプは指定の場所以外は厳禁。
6、「イシキ浜」では遊泳は禁止、久高島内の移動で、水着、上半身裸などは禁止。
久高島は、周囲約8kmほどの細長い平坦な島なので、レンタカーがない久高島内を回るにはレンタサイクルがオススメです。
港の近くにはレンタサイクルが何軒もあります。久高島の見どころが書かれた地図をもらえますので、島内観光をしてみましょう!
徳仁港待合所(tel 098-948-2842)
さばに(tel:098-948-3893)
たまき(tel:098-948-2291)
※台数に限りがあるので、事前に問い合わせ、もしくは早めの予約を。
まずは徳仁港から北側のカベール岬を目指して走ります。レンタサイクルで元気よく出発!!
しばらくいくと『ヤグルガ-(ヤグル川)』の看板が出てきました。
ここを曲がると階段があり、そこを下るとヤグルガ-があります。
五穀神話の伝説にもなっている神聖な場所で、現在も枯れることなく水が湧き出ているのですが、台風で階段が崩壊したのか、現在下りることができません。
この階段からの眺めが最高で、階段の先をさらに下りていくと干潮の時には小さなビーチになってます。
さらに西海岸沿いを北側に進むと『フボ-(クボー)御嶽』があります。
沖縄の七御嶽のひとつで、琉球神話聖地の久高島のなかでも最も神聖な場所であり、久高島のみならず沖縄でも最高の霊地といわれてます。男女を問わず立ち入り禁止です。
昔から男子禁制の聖地で、森の中の円形広場では、12年に一度、午年にイザイホーという儀式が行われていた場所。
現在は、その資格を満たすものがいなく、1978年を最後に実施できていないそうですが、私は久高島のドキュメンタリー映画で観たことがあります。
島内の交流館にある久高島民俗資料室(無料)には写真など貴重なものが展示されていますので、興味ある方は行ってみてください。ちなみにこの交流館には宿泊施設も併設されています。
レンタサイクルは快調に走り、『ロマンスロード』と呼ばれる遊歩道に出ました。途中からは舗装された道になってます。
そして沖縄らしい瓦屋根の東屋が見えてきました!
ここからは沖縄本島まで眺めることができます。
ため池の横を通り左右に分かれる道にぶつかったら左に曲がります。
ここですよ、この一本道を風を切って走るこの瞬間、最高の気分になります!レンタサイクル、最高です!
そして、その先に、海が見えてくるんですよね。
神の島・久高島の最北端にある『カベール岬』は、久高島の人からハビャーンと呼ばれ、琉球の始祖“アマミキヨ”が地上に降り立った場所といわれる神聖な岬。
アマミキヨは天からこのカベール岬に舞い降りてきて、久高島から国づくりを始めたといいます。
また干潮の時には、神秘的な洞窟があり、くぐりぬけることができるそうです。
カベールから港方面の南に引き返します。
カベール岬へ続く道は、希少海岸植物が多く群生していることでも有名です。
レンタサイクルでこの一本道をただひたすら、真っすぐ行きましょう。
東側の道は、アガリバルミチと言われ、東海岸にはいくつか代表的な浜があります。
道の途中に看板が立ってますので迷うことはありません。
北のカベール岬から一番手前にあるのが『ウパーマ浜』です。
東側にある久高島でもっとも広い砂浜で岩場が多く、星の砂があることでも有名です。
でもこの島では持って帰らないでくださいね。
大きなガジュマルの木がありました。大自然のパワーを感じます。
続いて『シマーシ浜』です。
昔は東側の浜へは、蜘蛛の巣と格闘しながらジャングルを抜けて行った記憶がありますが、今は道がきれいに舗装されていました。
そして『イシキ浜』です。
ニライカナイから神さまを乗せた船がやってきたと云われる場所で、久高島の五穀伝説が伝わる神聖な浜でもあります。
五穀伝説とは、このイシキ浜に麦や粟など五穀が入った壷が流れてきて、それから久高島、沖縄本島へと穀物が広まったとされる伝説です。
今でもウプヌシガナシー(御願立て)の祭祀の時には、ここから祈りをささげる重要な場所で、遊泳禁止なので注意してくださいね。
集落は沖縄特有の石垣や古民家がたたずみ、猫ちゃんたちがたくさんいました。のんびりとした雰囲気で、歩いてるだけで癒されます。
集落の中には久高島の2大祭場となっている久高殿(御殿庭・ウドゥンミャー)と外間殿(ウプグイ)があります。
建物の中と後ろにある森はイザイヤマと呼ばれている聖域で、ここも一切立ち入り禁止となっています。
集落には現在、宿泊施設が6軒、商店が2軒、お食事処は3軒のみで、簡易郵便局も宿泊できるみたいです。
沖縄本島南部の知念より約5km沖合に浮かぶ神の島・久高島。
世界遺産に登録されている斎場御嶽(せーふぁうたき)の拝所である三角岩の三庫理(さんぐーい)をくぐり、ここから海を望むと久高島(くだかじま)が見えるので、この2か所を訪れると何だか特別なものを感じますよ。斎場御嶽は、首里城と久高島を結ぶ直線上にあるのです。
神の島・久高島は太陽、月、龍宮(海)の三神を最高の神様として毎朝感謝の祈りを捧げ、私有地を持たないまさに聖域として守られた大自然の中で、様々なことを感じさせてくれる、そんな特別な島でした。
久高島へは、沖縄本島から船で簡単にアクセスできます。
船が出発する南城市知念の安座真港(あざまこう)までは、レンタカーか路線バスで向かいます。
那覇市内、空港から安座真港までは、車で約50分程です。カーフェリーで車ごと島に行くこともできますが車両運賃は高いので、安座真港の無料駐車場があるのでそこを利用しましょう。ただし、週末やピークシーズン、旧正月は、駐車場も混雑しますので、余裕もって到着できるようにしましょう。
また安座真港まで路線バスで行くこともできます。
那覇空港からは、那覇都市モノレール(ゆいレール)でおよそ10分の旭橋駅で乗り換えます。旭橋駅に隣接した那覇バスターミナルから東陽バスの系統番号38番志喜屋線に乗車し、安座真サンサンビーチ入口という停留所を目指します(約1時間)。1時間に1本~2本の間隔で運行しています。
東陽バス株式会社(38番 志喜屋線)
あざまサンサンビーチ入口バス停から安座真港まで徒歩5分ほどで到着します。
船は往復6便ほど、フェリー(約25分)と高速船(約15分)があります。
久高海運:安座真事務所(TEL:098-948-7785)
久高事務所(TEL:098-948-2873)
ガイド案内の申し込みができる公式サイトはコチラです。
沖縄県南城市知念久高249-1
TEL:098-835-8919
久高島のガイドで海ぶどうの養殖を行う福治友盛さんが経営する宿です。
徳仁港待合所(TEL:098-948-2842)
さばに(TEL:098-948-3893)
たまき(TEL:098-948-2291)