沖縄県には有名な樹木がいくつかありますが、中でも有名なのが幸せを運ぶ木 「ガジュマル」。熱帯、亜熱帯の植物を代表する木ですが、温帯気候の屋久島や種子島でも見られます。「ガジュマル」はクワ科イチジク属の木で一番大きな特徴は根っこにあります。気根と呼ばれる根っこは枝から大きく垂れ下がり、やがて地上に達して幹化します。その根っこをだらりと垂らした姿が非常にインパクトがるため、観光客に大人気。今回は那覇空港から40分、嘉手納町比謝川をカヤックで案内します。
マングローブの気根が幹化してゆくと、本体の重心が入れ替わり、移動することがあります。数十年でメートル単位の移動をする木があるそうな。ないそうな。
東南アジアではマングローブのことを「歩く木」という別名がありますが、実は日本にもきちんと別名があります。ガジュマルは岩や植物に絡みつきながら成長します。絡みつかれた植物はやがて絞め殺されます。「締め殺しの木」…これがマングローブの日本での別名なんです。
そんなガジュマルの木をカヤックから眺めることができるツアーがあります。それは沖縄本島中部の比謝川でのカヤックツアー。この川の両岸には様々な亜熱帯植物がズラリ。マングローブカヤックツアーでのみ上流のガジュマルを亜熱帯植物とともに楽しむことができるんです。本当はあちこちに生えているのですが…そっくりな木もあるので多分分からないでしょう。
比謝川の上流までカヤックで進むと大きなガジュマルが見えてきます。自分たちの力で漕いで進む先にあるガジュマルはちょっと感動かもしれません。またコースの先にいきなり現れるのでいつも「おお~!!」という歓声があがります。
その姿を見て「ラピュタ」みたいとコメントするゲストもちらほらり。確かに言われればそうですね。もしかしたら東南アジアなどの遺跡などをヒントに描いたのかもしれません。ガジュマルは夢があって素敵な木です。
沖縄では大きく成長したガジュマルの幹の穴には、「キジムナー」と呼ばれる赤い髪の男の子の妖怪が棲むと言われています。「キジムナー」は木を大切にする人にだけ「幸せをもたらす」、「願いを叶えてくれる」と言い伝えられております。傷つけたり、切ってしまうとキジムナーは怒るそうなのでガジュマルだけでなく、自然は大切にしないといけませんね。
陸から近づけない場所もカヤックなら目の前まで行けます。カヤックを楽しむついでにガジュマルに願い事してみませんか?
★沖縄でしか見られないマングローブってなんだろう?の記事は、コチラをご覧ください。