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沖縄の正月は3回やってくる?!新正月と旧正月とジュウルクニチー

沖縄の正月は3回やってくる?!新正月と旧正月とジュウルクニチー

1月1日はお正月です。沖縄の年中行事エイサーやハーリー、ジュウルクニチー、タンカユーエーなど、旧暦に沿って行われる事が多いですが、旧正月もその一つ。沖縄ではほとんどが新暦(1月1日)のお正月ですが、海人(うみんちゅ)の町、糸満などでは旧正月を祝います。そして沖縄には3回目のお正月もあるのです!

2024年(令和6年)の旧正月はいつ?

2024年の旧暦の1月1日は、2月10日(土)。この日が旧正月です。私が住む那覇市では、新暦(1月1日)にお祝いをしているところが多いですが、海人の町「糸満」などでは、旧正月をお祝いする風習が色濃く残っています。

ちなみに旧正月とは、旧暦(=太陰暦)のお正月」のことです。日本では、1872年(明治5年)に、それまでの太陰暦にかわり太陽暦を採用したため、太陰暦のことを旧暦とも呼ぶようになりました。

太陰暦とは、月の満ち欠け(周期29.5日)を基準にしたもので、例えば、旧正月は、現在の暦=太陽暦でいうと、1月20日~2月20日頃にあたり、その年によって日付が変わります。2023年の旧正月は1月22日でしたが、2024年の旧正月は2月10日になります。

沖縄に移住して11年経ちますが、未だに旧暦にはなかなか慣れません(笑)

沖縄の旧正月ってどんな感じ?

©OCVB

旧正月には年越しそばの代わりに「ソーキ汁」を食べます。そして旧正月の主役は豚肉!!といってもいいくらい、豚肉が中心!

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じっくりと煮込んだラフテー。ラフテーとは、皮付きの豚の三枚肉の角煮で、砂糖、醤油、泡盛で気長に煮込んだもの。トロトロでとても美味しいです!

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そしてこちらは、豚肉と昆布を炒め煮した「クーブイリチー」。『よろこんぶ』 として縁起のよい料理といわれており、沖縄では縁起物としてお祝いに欠かせない料理です。

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旧正月や旧盆に欠かせないもう一つの食材、田芋(ターンム)。子孫繁栄を象徴し、沖縄の重箱を彩る食材です!

沖縄の正月は3回やってくる!旧正月と「ジュウルクニチー」お屠蘇代わりに泡盛

そしてここは沖縄!お屠蘇代わりはもちろん泡盛ですよね!

沖縄の正月は3回やってくる!旧正月と「ジュウルクニチー」垣花樋川

旧正月の朝に初めて汲み上げる水の事を「若水」といい、「若水」を飲むと健康・豊年・幸せが訪れるという言い伝えがあり、家の中の神棚や火の神様、床の間に供えたり、お仏壇には御茶湯にして供えます。

若水をくみ上げる「お水取り」の場所は、首里にある宝口桶川(たからぐちひーじゃー)や、宜野湾の森の川、南城市の垣花樋川(かきのはなひーじゃー)など、沖縄本島に十数か所あります。

糸満ではカラフルな大漁旗が写真映え

沖縄の正月は3回やってくる!旧正月と「ジュウルクニチー」糸満の旧正月を祝う大漁旗

旧正月を祝う糸満市の「糸満漁港」は日本最南端の漁港です。旧正月の日は、糸満漁港に停泊している漁船が、カラフルで大きな大漁旗を掲げます。この大漁旗は、その年の大漁祈願・航海安全を願ったもの。元旦の早朝から大漁旗の飾り付けを行い、1年の豊漁を祈念したあとは漁を休んでゆっくり過ごします。

神の島・久高島で旧正月

神の島と呼ばれる南城市の久高島。ここでは外間殿において、久高島ならではの神事が行われます。ノロと呼ばれる公事祝女が神事を司り、正月の祝いするのは男性のみ。このあと一転して、カチャーシーが繰り広げられ、女性も、子供も一緒に踊ります。

★旧正月を迎える神の島「久高島」の記事はコチラです。

あの世のお正月「十六日祭(ジュウルクニチー)」

さて再びカレンダーに戻ります。沖縄にはお正月が3回あると言われています。新暦の1月1日、旧正月、そして旧暦の1月16日に当たるのが、あの世(グソー)の正月「十六日祭(ジュウルクニチー)」。この日は盛大に祖先供養を行います。2024年の「十六日祭」は2月25日(日)。

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沖縄本島ではお仏壇にお供物をしますが、地域によっては親戚一同がお墓に集まって、お供え物をしてご先祖様と一緒にご馳走を食べます。県外のお墓参りのようなもの。清明祭とも似てますね!

ちなみに「十六日祭」の由来は、琉球王国時代に、元日から15日までの諸行事を済ませた家来が、16日に故郷の父母に会いに帰省するも、父母は他界しており、年頭の辞を墓前で述べたのが由来だと言われています。

そして十六日祭の最後は、先祖があの世でお金に困らないようにと紙線(ウチカビ)と呼ばれるあの世のお金を燃やして墓参りを終えます。一般的なウチカビは、わらを主原料とした黄土色の紙に、鳩目銭の銭形が全面に打刻されたデザインで、5枚綴りを1枚として、20枚が1束になったものがおおよそ150円ほどで、スーパーやコンビニなどで年間を通して販売されています。

ちなみにあの世でのうちかびの価値は1枚50万円とも言われています!一万円札に模したウチカビも売られています(笑)

1年に3回のお正月がある沖縄。お年玉のもらえる子供は嬉しいですが、大人は大変ですね(笑)

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福岡県出身。沖縄が好きすぎて2011年に那覇市に移住。現在は、インスタグラムなどで沖縄大好きを発信中!沖縄モチーフの革小物を製作・販売するSunking LeatherCraft代表。レザーソムリエ。泡盛マイスター。

2019.2.1投稿、2019.12.3更新 2020.12.16更新 2021.11.27更新 2022年12月20日更新 2023年12月16日更新
※本記事の情報は取材時点のものであり、情報の正確性を保証するものではございません。最新の情報は直接取材先へお問い合わせください。

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