日本一人口の多い村「読谷村(よみたん)」。残波岬、陶芸のやちむんの里、琉球村、体験王国むら咲むら、ニライビーチなどの人気のある観光スポットに囲まれた山の高台に『座喜味城』があります。
この『座喜味城跡』も世界文化遺産「琉球王国のグスク及び関連遺産群」の1つです。早速どんな歴史を持つ場所なのか、その魅力をご紹介しましょう。
座間味城の歴史は今から約600年前、読谷山按司護佐丸によって作られたことに始まります。護佐丸は、第一尚氏王統を支えた人物で、もともと4km離れた山田城の城主であり、山田城から石垣を運び、曲線美の美しさと強度を併せ持った城を築いたため、築城家としてのセンスが評判となりました。1422年にこの城に入り、18年間戦争のない平和な時代を過ごします。やがて、中城に移り、勝連城の阿麻和利に討たれる結果になります。
沖縄戦の際は、日本軍の砲台が置かれ、戦後米軍のレーダー基地が置かれ、一部破壊されましたが、現在では修復され、美しい城としてその姿を見せています。場内がライトアップされ、演劇を開催されることもあります。
琉球松並木を進んでいくと、二の郭にはいる城門と城壁が見えてきます。
座喜味城跡の魅力は美しい石垣と芝生のコントラストの風景です。積み重ねられた石垣の形や積み方、石垣でできているにもかかわらず、美しい流線型を描いた石垣の形や出入り口はまるで昨日作られたような新しさすら感じます。
一の郭と二の郭それぞれの中央部分に、アーチ門があります。
城門のアーチには,アーチがかみ合う部分にくさび石が使用されていて、この形は他の城には見られないことから、最も古い形のアーチ門です。
武者隠しと呼ばれ、袋小路になっていて、いざ攻めてこられた時に敵の兵士をここに追い込んでいく、工夫がされています。
一の郭石垣の上から、最初の入り口になる二の郭アーチ門を見下ろしてみました。緩やかな曲線美がよくわかります。
天気のいい日に訪れると芝生の緑と空の青の中でひときわ美しく白い石垣が映え、人工物と自然の融合した美しい景色が楽しめます。残波岬から東シナ海が一望できるので、城壁の上まで是非、上がってみてください。
写真では見づらいですが、城壁の奥全面が東シナ海です。そして城壁内に見える石は柱の基礎になった部分です。ここに舎殿がありました。
内陸側を望む眺望です。標高120メートルの高台からの眺望は、360度楽しませてくれます。
座喜味城跡入り口に2018年6月23日に完成。読谷村立歴史民俗資料館からリニューアルオープンしました。新しくなって規模は2倍以上、1階から入って2階から出れば、座喜味城跡に入るのが便利です。
座喜味城跡を見る前に、座喜味城築城について、読谷村の歴史などに触れてから、城跡を見るとよくわかります。
住所:沖縄県中頭郡読谷村字座喜味708番地6
営業時間:午前9時~午後6時(入館は午後5時30分まで)水曜日、年末年始休業
料金:大人500円、65歳以上400円、小中学生300円
ユンタンザミュージアム入り口近くにある鶴亀堂ぜんざい。沖縄ぜんざいで一休み。沖縄ぜんざいはかき氷に白玉、小豆がはいったもので決して温かいものではありません。
住所:沖縄県中頭郡読谷村字座喜味708-6
入場料、駐車場ともに無料。開門、閉門時間はありません。