6月1日は「かりゆしウェア」の日。沖縄でかりゆしウェアは正装として認められているため、銀行や一般企業ではもちろん、冠婚葬祭でも着用されます。2000年に行われた九州・沖縄サミットにおいて、各国首脳がかりゆしウェアを着用したことで、以後急速に普及が進みました。しかし「かりゆしウェア」と「アロハシャツ」って何が違うのでしょう?
まず「かりゆし」の意味は、「かりゆし(嘉例吉)」と書き、沖縄方言で「めでたい」「縁起が良い」という意味です。かりゆしウェアは、主に沖縄県で夏に着用されるシャツの事で、沖縄観光をPRする柄のものとされています。 スーツに代わる服装として、沖縄県では広く定着しており、クールビズの一種として沖縄政府の中でも着用の動きがあるようです。
かりゆしウェアの定義としては・・・(1)認定工場で縫製された沖縄県産品である事(布地は県外産品でもOK)(2)沖縄らしいデザインであること。
そして「かりゆしウェア」に付いているタグは、沖縄県衣類縫製品工業組合が県内の「かりゆしウェア」製造に必要な設備と技術を有する者に対し、「かりゆしウェア」を証明するものとして発行しています。いわば「かりゆしウェア」は沖縄県工業連合会が所有している登録商標。
これに加えて、沖縄在住デザイナーが制作したものや伝統工芸品としてのかりゆしウェアについては上記のタグをもって表示販売することを関係団体との協力を基に定め、類似品との区別をしています。「かりゆしウェア」には必ずタグが付いていますので、「かりゆしウェア」を購入する際は、上記のタグが付いてるものを購入してくださいね!
「かりゆしウェア」のモデルとなったのはハワイの「アロハシャツ」。 アロハシャツの起源は諸説ありますが、その中の一つに「アロハシャツ」は、日本の和服から派生したという話しもあるんです。日本からハワイに移り住んできた人達が、 日本の着物を着やすいシャツにしたのが「アロハシャツ」の始まりだとも言われており、 日本の着物だけではなく、沖縄の紅型などの民族衣装が元になったという説もあります。そして1970年に社団法人沖縄観光連盟(会長:故 宮里定三氏)が、アロハシャツに負けない、沖縄らしいウェアを作ることを目的に、「おきなわシャツ」を一般公募し発売。その後、2000年にデザインの限定を緩和することで、名称を「かりゆしウェア」に統一し、同年の沖縄サミットを契機として広く着られるようになりました。
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沖縄の大型スーパーや紳士服チェーン店には必ず「かりゆしウェア」のコーナーがあります。
その中には「かりゆしフォーマル」も売られていて、お葬式には黒いかりゆしウェアを着用します。クールビズは暑い日のお葬式には助かりますよね。結婚式でもかりゆしウェアを着用できます。
女性用のかりゆしワンピースもあり、沖縄モチーフの柄がとっても素敵。もちろん他にもたくさんの沖縄モチーフ柄のワンピースやシャツもあります。リゾートウェディングに招待された時にも良さそう。
毎年6月1日の「かりゆしの日」には沖縄県庁前県民広場で、古いかりゆしウエア3着を割引券1000円と交換するイベントが開かれます。ひとり古着6枚まで交換できます。当日は新品のかりゆしウェアの販売も行われ1着4000円になります。これまでは3着荷付き1着無料だったので、用意した500枚の整理券はすぐになくなるほどでした。これはかりゆしウエアの普及を目的としており、回収された古着は海外援助物資としてカンボジアへ送られています。