那覇の路地裏に佇む古書店【言事堂】。白い古民家がとても素敵。古書店というより芸術作品を置くアートなお店という感じです。店主の宮城さんは香川県高松市のご出身で、2000年から沖縄に在住。扉を開けた瞬間からアートな世界に引き込まれます。
公設市場のある商店街「市場本通り」から浮島通り向けに歩くと、「新天地市場」への入口が見えてきます。そこから住宅街の方へななめ右方向に30秒ほど進むと左手にお店はあります。なんとも趣のある建物。外観にもセンスがにじみ出ている感じ。白い建物と緑の葉のバランスも絶妙。
一見、雑貨屋さんかな?と思うくらい素敵なお店。お店に入る前からハートを鷲掴みされました(笑)
小さな店内に所せましとディスプレイされた本がとってもオシャレ。
「言事堂」には芸術書や写真集が多く、商品の9割以上が「美術・工芸本」。古書以外にも新刊書、同人誌、自費出版本など、芸術全般の書籍を取り扱っていて、絵画作品や紙もの文房具、アンティーク雑貨などもあります。
店名「言事堂」の由来は、「言」は目に見えない、形のないもの。「事」は手で触れる事の出来る形あるものを表しており、美術というものが相反するそれらを扱うものであり、表現するものだという事。そして「堂」には多くの人が集まるという意味もあり、「言事堂」という店名にされたそうです。
店主の宮城さんは美術展の企画をしたり、ギャラリーで働いていたり、美術館の開館準備室にいたりと、何かと「美術」というものがとても近くにある環境だったため、新しい仕事を始めたいと考えた時に美術周辺の物事で、沖縄にないものをやってみたいと思いついたのが、芸術書の古書店でした。ただ「言事堂」は芸術書の専門店ですが、本に興味がない方にも楽しんで頂くために、手に取りやすい絵本やデザイン書を店頭に置くようにしているそうです。
お店の奥には2階へと続く階段が。ワクワク。
階段を上がるとこちらにも本が。も~どれもこれもオシャレ。
そして2階にもこんな素晴らしい空間が!!!
この窓枠!!こんなお家に住んでみたい。本当にステキすぎてため息がでちゃいます。
店主の宮城さんは、年に4回は展覧会を開催すると決めていて、この2階はギャラリーとして貸出されています。私が訪れた時も壁にステキな写真が飾られていました。展覧会も開く本屋さんだなんて最高です。
今回取材して私が感じた事。「言事堂」店主の宮城さんをはじめ、以前記事にした「日本一狭い古本屋 ウララ」さんや、八重瀬の「くじらブックス&Zou Cafe」さん、浦添市の「小雨堂」さん、那覇市の「ちはや書房」さんの共通点は、皆さん本を愛してやまないこと。本が大好きだからこそ、大好きな本をたくさんの方に知って欲しい、読んで欲しい、見てもらいたいという強い想いが伝わりました。それぞれが得意分野や感性を生かし、本に愛情を注ぐ熱意。もっと多くの方にその素晴らしさを知って欲しいです。そして言事堂さんは古書の出張販売も行っており、那覇市久茂地の「BOOK cafe & Hall ゆかるひ」にて古書の販売を行っています。ぜひ「言事堂」さんに足を運んでアートな空間を体感してください。イベントの詳細や日程は「言事堂」さんのFacebookページをご覧ください。
住所:那覇市松尾2-21-1 ☎098-864-0315 営業時間:火~金11:00-18:00 土・第2日曜11:00-19:00 ※臨時定休日があるためFacebookページ等で確認してください。
※本記事の情報は取材時点のものであり、情報の正確性を保証するものではございません。最新の情報は直接取材先へお問い合わせください。