沖縄で世界遺産に登録されている「城(ぐすく)」はいくつあるかご存じですか?沖縄で世界遺産に登録されている城は5つ。その5つ城のうち4つの城が、トリップアドバイザー「行ってよかった!日本の城ランキング 2019 トップ20」にランクインしています。これはとても誇らしいことですね!
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中城の按司として移る前、護佐丸が築城し、18年過ごした城が「座喜味城」です。残波岬より東シナ海が一望でき、慶良間諸島まで見渡すことができる。琉球松並木に迎えられながら入る城内では、沖縄最古と言われるアーチ門、武者隠しと言われる袋小路になっている城壁など、軍事的な作りもありますが、護佐丸がいた時代、一度も戦にあっていないのが後の座喜味城です。
住所:沖縄県中頭郡読谷村座喜味708−6
座喜味城の按司から、王の命により中城に移った護佐丸。勝連城の按司阿麻和利を牽制すべく、対岸に勝連城を望む高台に城を構えています。首里城と勝連城のほぼ中間に位置していることも注目のポイントでしょう。その護佐丸は、謀略にあい、阿麻和利に滅ぼされてしまいます。
住所:沖縄県中頭郡中城村泊1258番地
2016年9月、ローマ帝国の貨幣が城内から出土しました。第10代按司阿麻和利の時代、東南アジアに向けた貿易を経済の中心にしており、その際に流れてきたものと推測されています。ローマ帝国と交易をしていた事実があればすごいことですが、14世紀の勝連城の栄華時代に3世紀の貨幣が見つかり、その時代の日本歴史を考えると、貿易国だった沖縄の歴史に興味を持たざるを得ません。
住所:沖縄県うるま市勝連南風原3908
現在、建物があるのはこの首里城のみでしたが、2019年10月31日に火災により焼失してしまいました。首里城は、1453年に起きた王位継承を争う内乱で全焼して以降、これまでに4回の火災に見舞われています。
首里城は軍事的な城と言うより、琉球王の居城で有り、政治の中枢でありました。中国、日本との間にある琉球王国、正殿はあたかも中国仕様、南殿は薩摩の使者を迎える日本仕様、龍の爪の数が違う意味など、見るべきところが多い場所でした。一日も早い復興を願っています。
★首里城をめぐる「今」~首里城の現在はこんな感じです~の記事はこちらです。
★首里城再建に向け観光エリア拡大、御開門の儀式も復活!の記事はこちらです。
住所:沖縄県那覇市首里金城町1-2
実は、沖縄には283の「城(跡)」が沖縄には存在しています。驚きですよね!
そして沖縄の名字で一番多いのは「比嘉さん」、2番目に多いのが「大城さん」です。この2番目に多い名前こそが城の多い沖縄ととても関わりがあるのです。沖縄には「城」という文字が入る名字がとても多く、これはお城の周りに住んでいたために、名字をつける際、「城」をつけたと言われています。
たとえば、宮城さん、玉城さん、金城さん、山城さん、新城さん、城間さん、城田さん、真栄城さん・・・耕作の田の中から「田中さん」になったように、実は、「城」の数が多いから○城さんが多くなるわけです。
2019年の「日本の城ランキング」の上位は、第1位:姫路城、第2位:松本城、第3位:熊本城・・・不動の人気ですね!やはり天守閣があるのとないのでは、評価が違ってくるのかもしれませんが、しかし世界遺産に登録された城壁だけの沖縄の城が、4つもランクインしている事実は見逃せませんよね!本土の城と異なる歴史的背景をしっかり見ていけば、沖縄の城は素晴らしく誇らしいですね。「日本の城ランキング2019」のベスト20は、下記リンクをご参照ください。
★トリップアドバイザー「行ってよかった!日本の城ランキング 2019 トップ20」