令和元年の火災により破損した首里城正殿の柱の「礎石(ニービ)」を、新たな正殿の「うるし塗りの原料”ニービ(細粒砂岩)の粉”」に再利用するため、現在、首里城公園では製作ボランティアを募集しています。ニービの粉は2026年に復元完成予定の首里城正殿のうるし塗装の下地素材になるということなので、早速、参加してきました!
【実施日】令和5年7月21日(金)~8月31日(木) [ 30分程度/回 ]
【時 間】9:00~16:30(16:00最終受付)
【場 所】首里城公園内 下之御庭(しちゃのうなー)・首里森御嶽(すいむいうたき)周辺(無料区域エリア)
【受 付】当日受付および事前予約(電話予約可)☎080-5805-7444
【対 象】小学5年生以上の方
※⼩学5年生以上18歳未満の方は、保護者等の同意が必要です。⇒参加同意書
【問合せ】080-5805-7444
【ボランティアの作業内容】
令和元年10月31日未明の火災により焼失した首里城正殿の柱を支えていた「礎石(ニービ)」を再利用し、これから行われる首里城正殿等の復元において柱や壁面等の朱色の「うるし塗りの原料に用いるニービ(細粒砂岩)の粉」を製作するボランティアです。礎石の破片(2㎝程度)を、道具を用いて手作業で粉末状に砕く作業を行っていただきます。
ニービとは、細かい粒からなる砂層を指す沖縄の方言で、ニービからとれる「ニービ土」は、これまでの正殿等のうるし塗りの原料として用いられてきました。また、ニービが凝固した固い部分がニービヌフニ(ニービの骨。細粒砂岩)として正殿の礎石等に用いられています。
首里城のうるし塗りでは、強固な下地を形成するためにニービ土(黄褐色~茶色をした細かい粉からなる砂層からとれる土)を原料として使用していますが、正殿の柱を支える磁石は、ニービが固結した塊であることから、火災により破損した磁石を細かく砕きニービ土と混ぜることで、新しく作る正殿のうるし塗装の原料として使用できます。
今回の正殿の復元においては、ボランティアで製作したニービの粉を、ニービ土に混ぜ合わせてうるし塗りの原料として使用するので、自分が作ったニービ粉が新しい首里城に使われると思うと、とても嬉しいですよね!
但し、新しく使用する材料であるため、まずは紫外線の劣化等の影響を受けにくい正殿の内部塗装として使用するとともに、外部塗装への使用については試験結果等により今後判断する予定だそうです。
早速、”ニービの粉” 製作ボランティアに参加してきました!まずはこちらのテントにて受付です。電話での事前予約も可能ですが、当日受付も可能なのでご心配なく。
受付では、ボランティアにあたっての確認事項を読み、必要事項を記入し申し込みます。
作業工程が書かれたわかりやすいパネルもありました。
受付で砕く前の礎石(ニービ)とビニール手袋を受け取ります。
ちなみに礎石(ニービ)はこの部分です。
そしてコチラが作業場のテント内。
これが作業台。
作業台の中には、礎石(ニービ)を砕くための大きな石と鉄柱、砕いて細かくなったニービ粉を集めるほうきとちり取りが入っていました。
この大きな石の上に先ほど受付でもらった首里城正殿の柱の礎石(ニービ)を置きます。
鉄柱を用いて砕きごますりのように擦って粉にしていきます。
こんな感じで砕いていますよ。
だんだんと細かくなってきました!!もうひと踏ん張り!!
10分程度の作業でここまで細かくなりました。ニービ粉の完成です!
作業が終わると参加証と砕く前の石の破片がもらえます!これはいい記念になりますね!
ニービ粉ボランティアは、8月31日(木)まで毎日開催しています。作業は10分程度で小学5年生(要保護者の同意書)から参加できるので、首里城観光に訪れた際にはぜひボランティアに参加してみてはいかがでしょうか?
住所:沖縄県那覇市首里金城町1-2 ☎098-886-2020