「慰霊の日」6月23日は沖縄にとって特別な日です。太平洋戦争の終戦は8月15日ですが、沖縄の組織的な戦争が終わったのは6月23日と言われています。6月23日の「慰霊の日」は、沖縄戦の戦没者の霊を慰めて平和を祈る日として、本土復帰前は「休日」と定められていたそうです。
毎年6月23日の「慰霊の日」には、糸満市摩文仁にある「平和祈念公園」にて、「沖縄全戦没者追悼式」が開催されます。
「慰霊の日」に行われる戦没者追悼式は、テレビでも中継されます。
「慰霊の日」には平和祈念公園内にある「平和の礎」の前では、手を合わせる人、石碑に刻まれたご家族の名前を愛おしそうに撫でる人、泣いている人、花を手向ける人がたくさん訪れます。美しい島「沖縄」には、忘れてはいけない悲しい歴史があり、その深い傷は癒えることはないだろうと感じました。
国籍や軍人、非軍人を問わず、沖縄戦などで亡くなったすべての人々の氏名を刻んだ記念碑「平和の礎(いしじ)」には、24万人もの戦没者の名前が刻まれており、敵だった米軍兵士も、韓国や中国の方の名前も差別なく刻まれています。
太平洋戦争の終戦は8月15日ですが、なぜ沖縄の終戦は6月23日なのか。それは第32軍司令官牛島満大将をはじめとする司令部が、慰霊の日である6月23日に摩文仁(まぶに)司令部があった地下壕で自決した日なのです。それをもって旧日本軍の組織的な戦闘は終了したとされ、6月23日が沖縄の「慰霊の日」となりました。
県庁と平和祈念公園を往復する無料シャトルバスが運行される。午前8時から10時にかけて。約10分おきに県庁正面玄関前を出発。帰りの便は、午後1時から3時に公園を出発する。
こちらは「さざなみの池」。沖縄よりわき上がった水(平和への願い)が世界に広がりますようにとの願いの下に作られた噴水です。先に見える美しい海は、多数の人々が自決する為に飛び込んだ場所。
この「さざなみの池」の中央にある三角の部分の先には火が灯っており、この火は3つの火を合わせたもの。まず沖縄戦最初の米軍上陸地である座間味村阿嘉島で火打ち石を使って採取したものと、原爆が投下された広島市の『平和の灯(ともしび)』と、長崎市の『誓いの火』から分けていただいた火なのです。
6月23日が沖縄の終戦だと知らない方もいらっしゃると思います。「慰霊の日」6月23日の正午には、沖縄にいる・いないにかかわらず黙とうを捧げていただければと思います。
戦争も暴力もない平和な世界になりますように。
住所:沖縄県糸満市摩文仁444 ☎ 098-997-2765 営:午前9時~午後5時 年中無休