年末になると那覇市の台所と呼ばれる牧志公設市場界隈も、年末っぽく慌ただしくなってきました。令和元年7月1日から仮店舗に移転し営業中の牧志公設市場も、沖縄ならではのお正月料理の材料を買いに来た地元のお客さんと、観光客で連日大にぎわいです。
[toc]
既に懐かしいとさえ思える牧志公設市場。
現在は看板だけを残し取り壊しの工事が進んでいます。
市場の壁にはこんな張り紙が。今週と来週の作業内容が書かれてありました。
そして昔懐かしい写真も展示してあります。
にぎわい広場に移転した牧志公設市場の仮店舗に行ってみましょう!
牧志公設市場仮店舗に向かう途中の八百屋さんや、有名なカマボコ店「ジランバ屋」も賑わってます!
普段でも観光客で賑わう牧志公設市場界隈なのに、この時ばかりは地元民も買い物に来るので、12月30日と31日はごった返し状態です。
市場内もこの調子で、人をかき分け歩くのも一苦労。でもココに来ると「あ~年末だな~」と感じられる場所でもあります。
この時ばかりは地元民6、観光客4くらいの割合ですね。
こちらは以前の市場のお肉屋さん。
あっちの肉屋もこっちの肉屋も、中味(豚の内臓)やソーキ(スペアリブ)が大量に売られています。
中味び~び~ってなんだろう?(笑)
沖縄ではお雑煮の代わりに中味汁を食べるので、みんなこぞって中味を買いに来ます!ちなみに中身とは豚の内臓で、中身汁とは沖縄の郷土料理なのです。中身汁は鰹節でダシを取り、下ごしらえをした中身と豚肉・椎茸・こんにゃくなどを入れて味を調え、あっさりとしたすまし汁に仕立て、食べる際、好みによりおろした生姜や小ネギを加えます。
そしてソーキ汁もお正月に食べる習慣があります!ソーキとは豚の骨付きあばら肉、いわゆるスペアリブのことで、ソーキ汁はソーキと、人参、昆布、大根(又は冬瓜)などをかつおだしで煮たおつゆです。汁物とは言え、具沢山で具が大きいので、立派なメインになる一品。手間も時間もかかるので、沖縄でも普段の食卓にあがることは少なく、お盆や正月、お客様が来るときなどに作るご馳走なんです。
年末になると見かけるもの。これは「飾り木炭」。木炭には昆布が巻かれ水引がかけられています。
そして赤い紙とかぎやで風節。この赤い紙は三枚セットになっていて、赤・黄色・白の紙をずらして敷き、鏡餅と先ほどの木炭の昆布巻きをその上に置くのが沖縄流。
このように供えます。そして「かぎやで風節」。「あらたまぬ年(とぅし)に、炭とう昆布かじゃてぃ、心(くくる)からしがた、若くなゆさ」。この意味は「新たまる年に炭と昆布を飾って心から姿若くなろうね」という意味だと、お店の方が教えてくれました。この「かぎやで風節」は、沖縄の結婚式では必ず歌われる、とてもおめでたい歌。
さていかがでしたか?いよいよ令和元年も終わろうとしています。来年もいい年になりますように。ちなみに牧志公設市場は年明け1月4日より営業です!
★那覇市第一牧志公設市場よ、しばらくさようなら!の記事はコチラ
住所:那覇市松尾2-7-10 ☎ 098-867-6560 営:8:00~21:00