沖縄には古くから祖先を敬い、自然の恵みに感謝し祀ってきた歴史・文化があります。 「東御廻り(あがりうまーい)」は、そんな琉球の精神文化にふれる旅といわれています。「東御廻り(あがりうまーい)」は沖縄本島の14の聖地を巡る旅。その中の一つ琉球の創世神アマミキヨが久高島から沖縄本島に降り立った聖地「ヤハラヅカサ」を紹介します。
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琉球民族の祖霊神と言われている「アマミキヨ」は、琉球の神話では日の大神(天にある最高神)は琉球を神の住むべき霊所であると認め、創世神・アマミキヨに命じて島づくり国づくりを命じました。 天上より琉球の地に降りたアマミキヨは、この命を受け、沖縄本島を創ったとされています。 現在では、アマミキヨによって創られた聖地のうち7つが、琉球開びゃく七御嶽として語り継がれ、琉球の信仰において最も神聖な御嶽として位置づけられています。
「ヤハラヅカサ」のすぐ近くの森には「浜川御嶽(ハマガーウタキ)」があり、百名ビーチ北端の崖の上にある御嶽です。
この場所は、アマミキヨがヤハラヅカサに降り立った後、仮住まいをした地とされています。浜川とは海のそばの湧き水のことであり、アマミキヨはこの水で疲れを癒し、近くの洞窟にしばらく住んだのちに、「ミントングスク」という場所に移り住んだと言われています。「ミントングスク」もいずれ紹介したいと思います。
「浜川御嶽」と「ヤハラヅカサ」は東御廻りの巡拝地の一つ。「ヤハラヅカサ」は琉球開闢神アマミキヨがニライカナイから渡来し、久高島に降り立ち、次に沖縄本島に降り立った最初の地と伝えられています。そして「浜川御嶽」を仮住まいにしたという事です。
浜川御嶽からは石段を使って浜に降ります。
海の方へ抜けると綺麗な砂浜が広がり・・・
そして青い海の中にある石碑がヤハラヅカサです。ヤハラヅカサは琉球石灰岩でつくられた石碑で、石碑の下の部分にはいつの頃からか香炉が設けられています。満潮時には海中に没して見えなくなり、干潮時に全貌を現す。そのため干潮のときでなければ渡ることができず、間近で拝むことができません。ちなみにこの日はほんの少しだけ見えています。
干潮時のヤハラヅカサ。清らかな砂浜、おだやかな波の向こうには石碑が立ち、さらにその左手・東側には聖なる久高島も見える場所にあります。実は私、沖縄大好きケコが沖縄で一番好きな場所なんです。たまに行くと御拝(ウガン)中の方もいらっしゃるので、邪魔をしないように気を付けます。
浜比嘉島にはアマミキヨのお墓「アマミチュー」があります。「アマミチュー」は、アマンジと呼ばれている小さな島にあり、昔は干潮の時にしかアマンジに行くことが出来ませんでしたが、今は、コンクリートの道が作られているので、いつでもアマミチューへ行くことができます。この「アマミチュー」にも言い伝えがあるので、いずれ詳しく紹介したいと思います。
★「浜比嘉島」パワースポットとゆったり過ごせる島の記事はこちらです。
そしてアマミキヨが一番最初に降臨したのは、神の島と呼ばれる久高島のカベール岬。
久高島は神の島と呼ばれる神聖な島。立ち入り禁止区域も多いので、マナーを守って欲しいですね。
★神の島「久高島」をレンタサイクルで一周してみた!の記事はコチラです。
浜川御獄から500mくらい。同じ東御廻りの受水・走水へは歩いて行くことができます。受水走水は民間のビーチ用有料駐車場しかないので、歩いて行って引き返しました。
★琉球の稲作発祥の地と伝えられる聖地「受水走水(ウキンジュハインジュ)」の記事はコチラです。
駐車場と言えるかどうか、駐車スペースは数台分あります。ラインを引いているわけではないので、次の人が置きやすいように配慮してあげてくださいね。
住所:沖縄県南城市玉城字百名707