やんばる大宜味村喜如嘉(きじょか)では、毎年3月下旬から4月下旬にオクラレルカの季節を迎えます。オクラレルカはアヤメ科アイリス属の花で、別名「アイリス」とも呼ばれます。淡い紫の花がとてもきれいです。そして、2024年4月12日(金)・13日(土)・14日(日)の3日間、やんばるの工芸展「第21回いぎみてぃぐま」も行われます。
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高野純一さんのガイドで喜如嘉を歩いてきました。
喜如嘉の見所は、なんといっても3月下旬から4月下旬にかけて見頃を迎える「オクラレルカ(オクロレウカとも言われる)」です。沖縄では「つつじ」から「オクラレルカ」そして「テッポウユリ」とその時季でいろいろな花が楽しめます。
「オクラレルカ」はアイリスの名称でも知られていて、アヤメ科アイリス属の花です。オクラレルカは菖蒲の花に似ていています。スラリと伸びた茎と細長い葉、そして薄紫に黄色と白い筋の入った花びらが印象的。
1mほどにもなる高い背丈と、剣先のように尖ったシュッとした緑の葉が特徴的なことから、生花やフラワーアレンジメントの素材として人気があり、内地に出荷するためにこの水田で栽培されているようです。そして花を咲かせる前に収穫し出荷するので、通常、咲いたオクラレルカを見ることはできませんが、大宜味村喜如嘉では15~6年くらい前から地元農家さんのご厚意により、収穫はせず花を咲かせ、訪れた人々を魅了しています。
早朝に着くように行きオクラレルカを眺めながら歩いていると、小鳥の声が聞こえてきたり、チョウチョウやバッタ、カエルなども見られる自然豊かな水田地帯でゆっくり散歩を楽しめます。誰もいない喜如嘉ののどかな風景に癒されます。
オクラレルカの花言葉は「良いたより」。初夏の「良いたより」を喜如嘉で聞きたいですね。
芭蕉布は、13世紀頃に織られていたと言われ、沖縄の織物の中でも最も古い織物です。琉球王朝時代に庶民の衣服としても盛んにおられていたそうです。芭蕉布は国指定重要無形文化財に指定されています。
芭蕉布会館は、後継者育成を目的として大宜味村立で作られました。伝統を受け継いでいる人たちの共同作業場にもなっていて、伝統が受け継がれています。芭蕉布の作業工程を身近に見ることができます。
住所:沖縄県国頭郡国頭郡大宜味村喜如嘉454 ☎0980-44-3033 営業時間:10:00~17:00(12時から13時は昼食休憩)
喜如嘉の集落を奥の方に入っていくと、鳥居があるので、その手前に車を置きましょう。鳥居をくぐると右側に拝所があります。まずは、拝所でご挨拶をして、左手奥の方に進むと七滝があります。
喜如嘉の七滝は、7回軌道を変えるため七滝と呼ばれますが滝壺からは全部は見えません。でも、自然溢れるこの場所でパワーをいただける事は間違いないでしょう。
住所:沖縄県国頭郡大宜味村喜如嘉2234
■開催日時:2024年4月12日(金)・13日(土)・14日(日)10時~18時(最終日は17時まで)
■開催場所:大宜味村農村環境改善センター(沖縄県国頭郡大宜味村喜如嘉320)
■参加工房
<芭蕉布>工房 風苧(ふう)
<陶芸>螢窯(じんじんよう)/シーサー陶房 大海/陶房 大政/なかにしふとし/菅原窯/やんばる・いちむし堂/アトリエMiyabi/神谷窯
<木工芸>木工房 椋/工房 うるはし/たま木工/AGES BASE(アゲズベース)
<染織>藍房 中村
<紅型>城紅型染工房
<シルクスクリーン>Sunsign Design
<ハンモック>方舟(ハコブネ)
<書道>南仙
<古書店>
山ブックス
<サバニ>
Hentona Sabani
■お問合せ:090-2092-9173(いぎみてぃぐま会 事務局代理)
写真は第19回の模様。ちなみに「いぎみ」とは「大宜味(おおぎみ)」の昔の呼び名。「てぃぐま」は沖縄の方言で「手先が器用な事」。「手作りで心を込めて作ること」を意味する大宜味の工芸展です。
シーサー大海(おおがい)の大海陽一さん。
作品展示のほかにも各種ワークショップも実施。“食”のてぃぐまと題した大宜味村ゆかりのメニューが並ぶフードブースも必見です。またチャリティーオークションや村の工芸の代表格「喜如嘉(きじょか)の芭蕉布」の展示や羽織体験も行なわれます。
住所:沖縄県国頭郡大宜味村喜如嘉320(大宜味村農村環境改善センター)