毎年旧暦の5月4日(ユッカヌヒー)には、沖縄県の各地でハーリーが行われます。その中でも、糸満の伝統行事「糸満ハーレー」(※糸満はハーレーと呼ぶ)に注目してみましょう。2024年のユッカヌヒーは6月9日(日)。沖縄では糸満ハーレーの鉦の音がなると梅雨明けだと言われます。
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「御願で始まり、御願で終わる」といわれる祭祀「糸満ハーレー」の最初の競漕プログラムが「御願ハーレー」。ちなみに「御願(ウガン)」とは、ご先祖様や神様を尊み拝むこと。漕ぎ手は、糸満漁業共同組合に登録している現役の糸満海人青年部に限定。そこにデーフィ(旗振り役)が加わり、合計13人がサバニと呼ばれる船に乗り、3つの村に分かれてレースを行います。糸満の海人にとってこの御願バーレーは、これまでの一年を振り返って海の神様への感謝を捧げ、これからの一年の大漁と航海安全、そして家内安全と健康を祈願する節目の行事なのです。
転覆ハーレーとも呼ばれる「クンヌカセー」は、レースの途中でなぜか一斉に舟を転覆させ、泳ぎながら舟を元に戻し、再び乗り込んで競漕するというもの。糸満独自の教義で、那覇ハーリーでは見られません。
アヒル取り競争は、糸満ハーレーの大人気プログラム。地元の小学生から観光客の大人まで、誰でも参加できる競技です。沖縄でアヒルは古くから食用として親しまれてきました。今日の夕飯を得るための競技でもありました。港内にアヒルが50羽放たれ、合図と同時に参加者たちが一斉に飛び込む。アヒルだけではなくスイカやもずくと交換ができるボールも投げ込まれます。
※アヒル取り競争に関しては動物愛護管理法違反にあたるのではないかとニュースなどでも取り上げられましたが、アヒル取り競争については今後も安全には配慮をしながら進めていくということになったようです。
一番人気の競技が「アガイスーブ」。2,150mという長距離を各村の優れた漕ぎ手が出場して、集落の名誉をかけて競います。2キロ以上の距離を漕ぐなんて、めちゃくちゃ体力を使いますが、各村の体力自慢の男性たちが出場します。
昔から糸満ハーレーの行われた翌日は、海で亡くなった人たちが海上でハーレーをするとの言い伝えがあります。それが「グソー(あの世)バーレー」。言い伝えによると、昔、ハーレーの翌日に漁に出たら、人影もない海で舟を漕ぐ音やヘーシ(かけ声)が聞こえてきました。まるで、ハーレーの賑やかさそのまま。そのため糸満ではハーレーの翌日は、漁に出ない事が習慣になっています。ハーレーの疲れを癒し、その一日をゆっくりと休み、「グソーバーレー」の翌日から海人は働きだすそうです。
沖縄では糸満ハーレーの鉦(カネ)が打ち鳴らされると、梅雨が明けるとの言い伝えがあります。毎年この鉦の打ち鳴らしは旧暦の4月27日の伝統行事。2024年の旧暦4月27日は6月3日。6月3日の午前5時、ハーレーの季節の訪れを告げる鉦(かね)が、沖縄県糸満市糸満の拝所・山巓毛(さんてぃんもう)で鳴らされると、沖縄は梅雨明けになると言われています。
糸満ハーレーを思う存分楽しむために、糸満ハーレー会場の近くのホテルに泊まり、車の運転や時間を気にせずゆっくりとハーレーを楽しみませんか?
那覇空港から車で約20分の場所にある「COZY STAY in 糸満」は、素泊まりに特化したアパートメントホテル。非対面式チェックインです。糸満ハーレーの会場までは、徒歩10分、タクシーで5分の場所。全室IHコンロや冷蔵庫、電子レンジを備えたキッチンがあり、洗濯機や乾燥機もあるので、住むように宿泊できます。
那覇空港より車で約24分の場所にある「Mr.KINJO in SHIOZAKI」は、家電付きのオシャレなデザイナーズホテルです。長期滞在の方にも便利で快適なお部屋です。ホテルから糸満漁港までは、タクシーで約4分、徒歩では約17分。近くにはスーパーサンエーしおざきシティもあります!
那覇空港から車で約20分の場所にある「サザンビーチホテル&リゾート」は、糸満市の美々ビーチいとまんの海辺に建つリゾートホテルです。ホテル敷地内にはプライベートビーチはないのですが、道路を渡ればすぐに美々ビーチで、マリンスポーツも楽しめます。ホテル内には、ガーデンプールやガーデンBBQが楽しめます。
ホテルから糸満漁港までは、タクシーで約7分。ホテル周辺には、道の駅いとまんや泡盛の蔵元「まさひろ酒造」、沖縄アウトレットモールあしびなーなどがあります!
住所:糸満市糸満603‐1 ☎098-992-2011(糸満ハーレー行事委員会)