世界遺産「斎場御嶽(せーふぁーうたき)」琉球王国の創世神「アマミキヨ」が創ったといわれる。御嶽(うたき)とは、南西諸島に広く分布している「聖地」の総称で、「斎場御嶽」は琉球開びゃく伝説にもあらわれる、琉球王国最高の聖地です。現在でも多くの人々が祈りに訪れる大切な場所なので、訪れる際には、心静かに慎んだ行動を心がけましょう。
沖縄にはなんと9箇所もの世界遺産が存在するのをご存知ですか?ここ「斎場御嶽」も世界遺産に登録されました!豊かな森の中にその聖域はあるのです。御嶽の中には六つのイビと呼ばれる「神域」がありますが、中でも「大庫理(ウフグーイ)」「寄満(ユインチ)」「三庫理(サングーイ)」は、いずれも首里城内にある部屋と同じ名前をもっているんですって。当時の首里城と斎場御嶽との深い関わりを示すものなのかな~?
ちなみに斎場御嶽をより詳しく知りたい方は、ガイドと一緒に巡るのがおすすめです。斎場御嶽にまつわる神話、琉球王国の歴史や精神文化など、興味深い話を聞くことができます。今回案内していただいたのは東京出身大池功さんです。
■定時ガイド(※土日祝限定) 料金:1名様(高校生以上)300円
出発時間:9:30発・10:30発・11:30発・12:30発・13:30発・14:00発・14:30発・15:30発・16:00発
■予約ガイド 基本料金:1~2人まで2,000円、3~19人までは、1人1,000円、20人以上については団体割引料金とし、1人800円とする。
所要時間:約60分程度(ご相談に応じます) 受付時間:9:00〜16:00
私が初めて「斎場御嶽」を訪れたのは15年以上前(だったはず)。まだ写真のような階段はなく、石灰石のこの坂道をツルツル滑る恐怖と戦いながら上った記憶があります。階段ができて便利になりましたね。
そして階段を上りきったところでご褒美が。この素敵な景色が待っています。写真ではわかりにくいですが、ココから神の島「久高島」も見えます。ここが「久高島遥拝所」
まず参道の入り口である御門口(うじょうぐち)を抜けて、最初に現れる大庫理(うふぐーい)と呼ばれる拝所。首里城の部屋と同じ名前を持つ拝所の一つです。大庫理(うふぐーい)は大広間や一番座という意味を持っていて、祭祀的な格式の高い場所です。
そこから森林浴を楽しみながら爽やかな緑の溢れる森を進みます。
途中には大きな池が。この池は「砲弾池」と呼ばれ、戦争による艦砲射撃でできた穴に、水が溜まったもの。当初、深さ3メートルあった砲弾池は、今は落ち葉や流れてきた土砂にうもれ、深さ60センチまで浅くなっています。
こちらも首里城の部屋と同じ名前を持つ拝所「寄満(ゆいんち)」。「寄満(ゆいんち)」は、「台所」や「厨房」を意味しています。
「寄満(ゆいんち)」から元きた道を引き返して三叉路を左に入ると、少し広くなった場所に出ます。 そこには大きな二本の鍾乳石が伸びていて、ゆっくりゆっくり時間をかけて水滴が落ちていました。
写真の手前側の壺は、聞得大君の就任儀式用の霊水として、そして奥側の壺は、首里に運び王子の健康祈願に使用されていたそうです。とても神聖な水なので、お賽銭の投げ入れや水に触れるなどの行為はしないように。
自然の岩が支えあいできたこの三角のトンネル。ここが6番目の拝所「三庫理(さんぐーい)」。このトンネルを抜けると少し開けた場所があり、ここから神の島久高島が望めます。
久高島は、琉球の始祖であるアマミキヨが最初に降り立ったといわれる場所。驚くことに首里城から斎場御嶽、そして久高島は東西にほぼ一直線にならんでいるんです!!冬至の日には久高島から日が昇ってくるように見えるので、昔の人達は「太陽はこの島から生まれて、夜になると海中に沈んでいく」と、久高島を「神の島」として信仰していたそうです。
私が訪れてみて具体的な「何か」を感じる事はありませんでしたが、美しい自然、そして海を見て、とても癒された感じはしました。斎場御嶽は今は男性も女性も入れますが、そもそもは一般人は入れない神聖な場所でした。そこを一般開放してきたわけですが、数年のちは男子禁制になる可能性があるそうです。訪れる際は観光気分で騒いだりせず、「心穏やかに」「今日がある事に感謝する」というような、謙虚な気持ちで巡りましょうね。
駐車場は知念岬入り口の南城市地域物産館がんじゅう駅になります。入場チケットの購入もここです。
駐車場から道路を渡って、500mで斎場御獄です。
住所:南城市知念字久手堅 ☎098-949-1899 営業時間:9:00~18:00