沖縄都市モノレール(ゆいレール)が開業してから今年8月10日で20年。その8月10日からゆいレールの3両編成が運行されます。6月19日には昼間の習熟運転も始まりました。現在、2両編成から3両編成化に伴う駅舎の改修工事と、新たなホームドアの設置工事が行われています。
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沖縄都市モノレール(ゆいレール)は、6月20日に株主総会を開き、8月10日から3両編成を運行すると発表しました。利用者の多い朝夕に運行され、2023年度内に4編成になり、今後9編成になる予定です。
到着した3両編成のテストランが、2月5日(日)未明 1:00から3:30 県庁前駅と美栄橋駅間において、下り線を利用して往復のテストランが行われました。
しばらくテストランをしながら、運転士の習熟をはかります。そして、残りの8編成(3編成が3両、5編成が中間車のみ)が続々と到着してきます。
2023年2月8日、沖縄都市モノレールにおいて報道機関向けのお披露目会を実施いたしました。
3両連結されたゆいレールは、これまで同様のデザインで、首里城の赤瓦をイメージした赤のラインが施されています。
これまでの2両では、優先席が3席+6席の合計9席でしたが、3両編成では、前後車両に各5席、中間車両に3席の合計13人掛けになります。また、車椅子スペースは、2両では1カ所だけでしたが、3両では2カ所に設置されます。
中間車両の真ん中に設置されたのが、非常時脱出用のシューターの設置です。ゆいレールは高いところでは地上20メートルにもなるので、シューターはらせん状になっていて、ゆっくりした速度で、下に降りていくことが出来ます。通常時は荷物台としても利用できます。
那覇空港に直結しているゆいレールはどうしても、キャリーケースなどの大型荷物を持っている人が多いため、前後車両に各1カ所、中間車両に2カ所の大型荷物置場を設置しました。
行先表示器の右側にある黒いものが、防犯カメラです。各車両2カ所ずつ設置されました。また、行先表示器はこれまで1車両2カ所だったのを4カ所にして、ドアの上部に必ずあるようになりました。
山口県東部の下松市にある日立製作所笠戸営業所において製造されたゆいレールの新型車両は、960km三日間の船旅を終えて、那覇港那覇ふ頭 2号岸壁に到着しました。
ゆいレール初の中間車両です。運転席のない車両が到着しました。
トラックに引かれて、那覇埠頭内に駐車され、深夜の大移動に備えます。
那覇港に到着したゆいレール新型車両は、1月10日深夜1時半より陸上輸送を行い、那覇空港近くの車両基地に移動します。
ここ数年の沖縄都市モノレール(ゆいレール)は、利用者の増加により混雑率が高まっており、2019年10月の路線延長や2020年の那覇空港第2滑走路の利用開始、コロナウィルスによる規制緩和も相まって沖縄にも多くの観光客が戻り、ゆいレールの乗客が増え混雑状態が続いていました。
沖縄県はコロナ渦前、需要増に対応して沖縄都市モノレール(ゆいレール)を現在の2両編成から3両編成を目指す方針を早々に決めていたものの、コロナ渦で観光客が激減。しかしようやく2023年の1月~2月に新造車両の搬入も決まり、3両化に伴うホームドアの設置工事も着々と進んでいます!
今回搬入される車両は新造車両2編成で、残る1編成は2023年2月中に搬入されます。さらに、2編成は2023年度中に搬入される予定です。
今回搬入される2編成に関しては、後は信号制御などの保安検査や運転士の習熟訓練などを実施する模様。安全性を確認した上で、出来る限り早期に実用化したい意向です。
ゆいレールの3両化では、最終的に新造車両4編成と既存の2両編成を3両に改造した5編成が導入されます。当面は3両編成9本、2両編成16本の混合運行される予定ですが、車両基地の増設もあって、順次車両を増やしていくようになります。
2両編成の場合の輸送人員は、165名ですが、3両編成になると251名となります。前後の車両が82名、中間車両に87名となります。
深夜に工事が進められてきたゆいレール各駅のホームドア設置工事は、2023年3月までに19駅のうち15駅が完了しています。残る4駅も工事が進められていて、2023年7月中旬には全駅完了の予定。
駅名 | 工事期間 |
美栄橋駅 | ~2023年2月上旬 完了 |
赤嶺駅 | ~2023年3月中旬 完了 |
おもろまち駅 | ~2023年2月中旬 完了 |
旭橋駅 | ~2023年5月下旬 |
壺川駅 | ~2023年6月中旬 |
てだこ浦西駅 | 2023年1月上旬~6月下旬 |
那覇空港駅 | 2023年2月中旬~7月中旬 |
しばらくの間は各駅に5名のホームドア係員さんが配置され、ロープがホームドア替わりとなり、ホームドア係員さんが開け閉めをしていました。現在はほぼほぼ設置工事も完了していますが、このような現場に出くわしたら、ホームドア係員さんの指示に従ってくださいね!
そして3両編成車導に向けて、各駅の列車停止位置が順次、変更されていますので、気を付けてご利用ください。
2023年に予定されている「FIBAバスケットボール ワールドカップ2023」の予選ラウンド開催地として日本(沖縄)が選ばれ、2023年8月25日(金)~9月3日(日)の期間、沖縄市の沖縄アリーナ会場で、バスケットボールの世界大会が開催されることとなりました。
それを盛り上げるため、現在、FIBAバスケットボール ワールドカップ2023のラッピング列車が運行しています。車両の青い色がとても映えますね!
※運行期間 :2022年12月28日(水)~2023年9月の予定