「EMウェルネス暮らしの発酵ライフスタイルリゾート」は、北中城村にある健康志向のリゾートです。食材やアメニティーにオーガニックなものを使っているだけでなく、母体であるEM健康機構のEM技術を使った液体で清掃やごみ処理までもを行い、徹底してケミカルなものを排除した生活ができるリゾートなのです。
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客室からの眺め 遠くに「太平洋」が見えます。
那覇空港から国道58号線経由で約40分。北中城村というところに『EMウェルネス暮らしの発酵ライフスタイルリゾート』はあります。「EM?」「暮らしの発酵?」とそのホテル名まで少し謎めいてるなと思われる方も多いでしょう。
EMとは「Effective(有用な) Microorganisms(微生物たち)」の頭文字で、ヨーグルトの乳酸菌やパンの酵母、光合成をするときの細菌など、人と地球に有用な善玉菌のことなのです。
実はこのEMは開発されて40年が経っており、開発されたのが琉球大学名誉教授、比嘉照夫氏で、いまやその技術は世界50カ国で、いろいろな方面に採用されています。
この『EMウェルネス暮らしの発酵ライフスタイルリゾート』では、このEM技術を清掃や生ごみ処理、直営農場の野菜栽培にも使っていて、流行りの言葉で言えば「サスティナブル」な暮らしを実践しているリゾートなのです。
EVホール・ヒルトン時代を思わせる古き良き時代のインテリアが感じよかったです。
『EMウェルネス暮らしの発酵ライフスタイルリゾート』の建物のがっしりとした躯体は築50年を超えるそうで、なんと沖縄がまだ返還前に「ヒルトンホテル」だったそうです。
その後、シェラトンとなり、10年間ほどは廃墟だった過去もあるというから興味深いです。それを今の経営母体であるEM研究機構が買い取り、「コスタビスタ」として営業していましたが、2021年10月に今の「EMウエルネス暮らしの発酵リゾート」と名称変更しました。
出典:楽天トラベル 写真は珪藻土ハイフロア「いこい」
今回私が宿泊したのは、コンセプトルームの中の、EM 珪藻土ハイフロア「いこい」という部屋です。広さは33㎡。入った瞬間、ゆったりと広い客室には良い空気が流れているように感じました。
珪藻土は、建築材料にも使われますが、水を良く吸収してくれるバスマットやコースターなどを思い浮かべる人が多いかも知れません。
珪藻土を部屋の壁などに使うと、「調湿機能」があるため、お肌が乾燥しないだけでなく、部屋干しもよく乾きます。そういえばホテルに泊まる時などは、タオルを濡らして部屋にかけてから寝る私ですが、この日はみごとにやり忘れました。でも喉が乾いていなかったということは、珪藻土の壁が湿度を調節してくれていたのですね。
水は各階にあるタンクに部屋のピッチャーを持って取りに行きます。
癒やし音楽が鳴るアロマデュフューザー 森林の香りのようなオリジナルのアロマオイルも良かったです!
他にも癒やし音楽が鳴るアロマデュフューザー(音楽鳴らし忘れましたw)、安眠効果があるオーガニックカモミールティーも備え付けられていました。水は備え付けのピッチャーに、自分でエレベーターホールにあるEM水を汲みに行くシステム。
硬すぎずやわらかすぎないベッド 種類の違う枕が4つも置いてありびっくり!
高反発、無重力、羽毛など選べる枕が4つもありびっくり!どれも試してみましたが、結局、ちょっと固めの高反発枕に落ち着きました。
それで、こんなに完璧に眠りのためのフル装備をした部屋で眠れたのかというと、移動の疲れもあって寝付きは多少悪かったものの、知らない間にスーッと眠りに落ちていました。
硬すぎず、やわらかすぎないワイド幅のベッドも寝心地がよかったです!
今回私は2食付きのプランを申し込んでいました。
どちらもバイキング形式でしたが、本当にどれを食べても美味しかったです!
旅でバイキング形式の食事をした時、必ず美味しかったもの、あまり美味しくなかったものがあると思いますが、このホテルでは美味しくなかったものが見当たりません(笑)
まず、夕食は1階の和琉料理「結庵」(ゆいあん)で頂きました。考えてみれば和食のバイキング料理って珍しいな、と思いながら料理をチョイスしていました。
直営農園で作った野菜を使った和食がメインですが、豚足、沖縄そば、サーターアンダギーくらいで、特別沖縄料理が多いということもなかったです。
種類は盛りだくさんで、汁物や茶碗蒸し、豚肉陶板焼き、お寿司、ご飯物、そしてデザートの小さなケーキが数種類。もうとうてい全部食べきれないほどの料理が並んでいました。
EMウエルネスの夕食 和食中心で盛りだくさんでした。
天ぷらは別に持ってきてくださったのですが、なんとおかわり自由とのこと!
特別何が美味しかったのではなく、全部が美味しかったのです。こんなホテルは滅多にないと思いました。
EMウエルネスの朝食 彩りよく盛り付けられていました。
朝食はやはり1階の「キタナカガーデン」で取りました。
こちらは見た目も美しく、カラフルに盛り付けられていました。
自家製のゴーヤドレッシング、麹トマトドレッシングがユニークです!
自家製のトマトやジンジャーのジャム、味噌バターも珍しいです。
自社で作った卵や野菜を使ったサラダや卵料理、ハム、自家製味噌を使った味噌バター、野菜を使用したジャム、ゴーヤや麹トマトなどのオリジナルドレッシングがユニークでした!また、和食も多く、特に魚が美味しいと感じました!
この「キタナカガーデン」のレストランの丸い窓が印象的でした。
高台に建っているせいか、北中城村の風景が一望でき、遠くに「太平洋」が見えました。この景色も癒やされるのでできればじっくり眺めてみるのがおすすめです。
出典:楽天トラベル さんさんと光が入るセラピールーム
『EMウエルネス暮らしの発酵リゾート』には別棟でスパがあり、本館2階と廊下でつながっています。スパは温泉はないのですが、気泡風呂、シルキー風呂やミストサウナ、ドライサウナ、岩盤浴を楽しむことができます。
このホテルのセラピーメニューはちょっと変わっていて、普通のオイルマッサージやホットストーンマッサージ、リフレクソロジーの他、ゴマージュやリラクゼーションカプセル、レイキもあります。
私はボディー&フットリフレクソロジー(7,000円)とリラクゼーションカプセル(30分2,500円)、それに以前から気になっていたレイキ(5,000円)を試してみました。海外のスパではレイキがあるところは多いですが、国内では本当に少ないのではないでしょうか。
ほんのり温かく、振動が心地よかったリラクゼーションカプセル
最初にリラクゼーションカプセルに入り、身体を温め、骨に振動を与えてからボディー&フットリフレクソロジーを体験。セラピストの方は沖縄出身の男性で、とてもツボを捉えたマッサージがお上手!わかりやすい説明も良かったです。マッサージしながら要所にレイキを当てるとのことでした。
レイキとは日本発祥で、戦後失われてしまった日本文化の一つです。世界最強と言われた海軍でも使われていたヒーリング方法で、ちょうどお母さんがお腹が痛い子供に手をあててあげるような感じで、疲れたところを癒やしていきます。
セラピストの手が時々止まることがありましたが、それはマッサージの間にレイキを当てていたとのこと。私はうつ伏せで横たわっているので何もわかりませんでした。
私は股関節や肺が弱いのですが、それを見事に言い当てられてしまったのにはびっくりしました。また、頭が疲れているとも言われました(笑)
施術後、部屋に戻るまでは連絡通路を2.3分歩くのですが、行きは遠く感じた道のりがとても近く感じました。頭や身体もこころなしかスッキリ!
思えば海外旅行に行けた頃はよく現地でエステなどに行っていましたが、ここ2.3年はご無沙汰でした。寄る年波には逆らえず、身体や心も定期的にメンテナンスしなきゃな、と思った次第です。
身体と地球にやさしいグッズが売られているショップ。なんと鎌倉や名古屋にも支店があるそうです。
コロナで大打撃を受けた旅行業界、特にホテルは倒産するところも出るほどの大打撃でした。しかし、このEMウエルネスは観光客は減ったものの、お風呂やレストランを利用する地元の人で経営が支えられたのだとか。
こんな素敵なホテルが近所にある地元の人が、本当に羨ましいです。
今では修学旅行や自衛隊などの研修にも使われているそうで、私が滞在中にも、自衛隊のお兄さん方でジムが満員でした(笑)
クラブラウンジのあるホテルのように高級感はないですが、沖縄返還前からの古き良き時代の建物やインテリアは素晴らしく、何よりも人と地球にやさしい「循環」を実現しているホテルだというのに感銘を受けました。
帰りの飛行機の中で、思わず次の予約をしたくなってしまったくらい、私の中で「絶対リピートしたいホテル」となりました。