毎年3月4日は「さんしんの日」。正式には「ゆかる日(縁起の良い日)まさる日(優る、勝るの重ね言葉)さんしんの日」といい、3月4日は、沖縄県内はもちろん、県外の会場やハワイ、ブラジル、ロンドン、台湾で、日本時間の正午の時報に合わせて、祝いの席には欠かせない「かぎやで風」の三線演奏が始まります。今年は全国どこからでもYouTubeでリアルタイムに楽しめます!
■日時:2024年3月4日(月)午前10時~午後8時30分
【RBCiラジオ 各生ワイド番組】
■開催時間:午前10時~午後5時30分
■出演:前川守賢 仲宗根創 サンシンレンジャー 喜友名朝樹 松田一利 ルーシー
【公開生放送(有料)】
■会場:パレット市民劇場
■時間:午後5時47分~午後8時30分
■チケット:前売り券3,000円(税込・全席自由)/当日券3,500円(税込・全席自由)
■演奏:琉球古典音楽野村流保存会
■舞踊:島袋流千尋会 島袋光尋 君子琉舞練場
■出演:大工哲弘・大工苗子・伊藤幸太・西原和希・島うた少女テン・仲宗根豊・フォーシスタ―ズ・新垣成世・松原忠之・宜寿次光・前川守賢・よなは徹・仲宗根創・新良幸人・神谷幸一・徳原清文・我如古より子・大城貴幸
総合司会:嘉大雅(RBCアナウンサー)、島袋 千恵美
三線とは、沖縄芸能の代表的な楽器で、琉球王朝時代に中国から伝わったとされています。三線(さんしん)は中国の「三弦」に由来し、中国語発音の「サンシェーン」からきたといわれ、三弦から三線になりました。胴が蛇皮張りであることにちなみ、蛇皮線(じゃびせん)や蛇味線(しゃみせん)という呼び名もありますが、これは三線の俗称です。
三線の棹(さお)には黒檀や紫檀が使われ、黒漆を塗って仕上げます。三線のバチは爪ともいわれ、牛や水牛の角で作り人差し指にさして使います。ちなみに上記の写真は、沖縄県名護市にある泡盛の蔵元「津嘉山酒造」のお庭にある琉球黒檀の木。こんなに立派な琉球黒檀の木は珍しいそうです。ぜひ泡盛蔵の見学と共に見に行ってみてください。
名護の重要文化財の津嘉山酒造所、戦後は米軍宿舎だった!の記事はコチラです。
三線も三味線も三本の弦を持つ弦楽器。三線の見た目は三味線に似ていて、三線は三味線を小ぶりにした感じですよね。三線と三味線の大きな違いは、胴体の皮の種類。三線は胴が蛇皮張りですが、本土では蛇の皮が手に入れにくかったため、猫や犬の皮で胴を作るようになり、三味線は三線とは違った音色へと変わっていき、その途中でなぜか「味」という字が追加され「三味線」になったといわれています。
三線は三味線より歴史が古く、三味線の起源だったのですが、三味線が本土で広まると、逆に本土では三線を知る人は少なくなってしまい、沖縄ならではの楽器になりました。
「さんしんの日」は、元琉球放送ラジオ局長の構想を実現したもので、終戦記念日や6月23日慰霊の日の正午には、宗教の枠を超えてすべての人々が平和を祈るように、沖縄中を一つにして同じ想いが共有できるのではないかという発想のもと、沖縄の祝いの席には欠かせない「かぎやで風(かじゃでぃふう)」を正午から午後8時までの9回の時報音に合わせた「かぎやで風」の演奏(唱)を放送してきました。ラジオの時報音の正時を示す音は、三線の調弦C調と同じで、「かぎやで風」の最初の音と同じなんですって!
3月4日は会場開催もありますが、沖縄以外に居ても午前11時45分から午後9時まで、ラジコアプリかYouTube配信で全国どこからでも「さんしんの日」の放送を楽しむ事ができます。
「ゆかる日まさる日さんしんの日」のイベントは、県内外、海外の三線愛好家・沖縄民謡・琉球古典音楽の団体が会派や流派を超えて参加し、同じ時間に琉球古典音楽の名曲「かぎやで風」を演奏(唱)するという素晴らしいイベントです。ベテランから若手、多くの歌者が登場。県内外・海外を「三線」で結ぶ、沖縄ならではのイベントです。
3月4日は、午前11時45分から午後9時まで、ラジオで、またラジコアプリ、YouTubeライブ配信でも 「さんしんの日」の放送をお楽しみください。