年末になると那覇市の台所と呼ばれる牧志公設市場界隈も、かなりの賑わいです。来年6月で取り壊しになる現存の「牧志公設市場」の年末年始は最後となるので、しっかりと目に焼き付けて、カメラに収めておきましょう。
普段でも観光客で賑わう牧志公設市場界隈なのに、この時ばかりは地元民も買い物に来るので、12月30日と31日はごった返し状態です。
市場内もこの調子で、人をかき分け歩くのも一苦労。でもココに来ると「あ~年末だな~」と感じられる場所でもあります。
しかもこの古い牧志公設市場で買い物ができる年末年始は、今回が最後だと思うと感慨深いものがありますよね~。寂しいなぁ。
市場のお肉屋さんは大賑わい。
あっちの肉屋もこっちの肉屋も、中味(豚の内臓)やソーキ(スペアリブ)が大量に売られています。
中味び~び~ってなんだろう?(笑)
沖縄ではお雑煮の代わりに中味汁を食べるので、みんなこぞって中味を買いに来ます!ちなみに中身とは豚の内臓で、中身汁とは沖縄の郷土料理なのです。中身汁は鰹節でダシを取り、下ごしらえをした中身と豚肉・椎茸・こんにゃくなどを入れて味を調え、あっさりとしたすまし汁に仕立て、食べる際、好みによりおろした生姜や小ネギを加えます。
そしてソーキ汁もお正月に食べる習慣があります!ソーキとは豚の骨付きあばら肉、いわゆるスペアリブのことで、ソーキ汁はソーキと、人参、昆布、大根(又は冬瓜)などをかつおだしで煮たおつゆです。汁物とは言え、具沢山で具が大きいので、立派なメインになる一品。手間も時間もかかるので、沖縄でも普段の食卓にあがることは少なく、お盆や正月、お客様が来るときなどに作るご馳走なんです。
年末に限り市場の外には、このように華やかな露店がたくさん並びます。
ズラーっと並んだ露店では、どこも同じものを売っています。
これは「飾り木炭」。木炭には昆布が巻かれ水引がかけられています。
そして赤い紙とかぎやで風節。この赤い紙は三枚セットになっていて、赤・黄色・白の紙をずらして敷き、鏡餅と先ほどの木炭の昆布巻きをその上に置くのが沖縄流。
このように供えます。そして「かぎやで風節」。「あらたまぬ年(とぅし)に、炭とう昆布かじゃてぃ、心(くくる)からしがた、若くなゆさ」。この意味は「新たまる年に炭と昆布を飾って心から姿若くなろうね」という意味だと、お店の方が教えてくれました。
この「かぎやで風節」は、沖縄の結婚式では必ず歌われる、とてもおめでたい歌。
そして毎年この時期になると見かけるのが、琉球ガラスでできた鏡餅。
鏡餅の中には泡盛が入っていて、鏡餅の上に乗っている赤い部分(通常はみかん)はグラスになっていて、そのグラスに泡盛を注いで飲めるという素晴らしさ!
そして金箔入り泡盛、新里酒造の「黄金の日日」♪ゴージャスです。常圧蒸留したコクのある原酒を、樫樽とシェリー樽に貯蔵し3年間じっくりと熟成させた後、低温蒸留した泡盛をブレンドし、バランス良く丸みのある味わいに仕上げられた古酒です。金箔入りなのでグラスに注ぎ入れると目にも美しく、年末年始の贈答や祝宴に最適です。
ちなみに牧志公設市場は年明け4日より営業です!沖縄にお越しの際は、今の牧志公設市場を見に行ってくださいね。
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(2018.12.30更新)
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