那覇市内から車で約40分。南城市から橋で繋がっている奥武島(おうじま)は、周囲1.7kmの小さな島。行列ができるほど大人気の「てんぷら」が有名な、漁業中心の島です。魚、アーサー、もずくなどの海産物が中心になっています。海人の航海安全、大漁祈願の海神祭は、毎年旧暦の5月4日に行われます。2023年は6月21日(水)に、奥武島ハーリーを中心に繰り広げられます。
奥武島は、ご覧の通り小さな島です。中央左手に架かっている100mほどの奥武(おう)橋で本島側と繋がっています。奥武橋を渡るとすぐにあるのが、てんぷらで有名な「中本鮮魚店」。ここから島を一周してみましょう!
奥武島は海人の島なので魚介類には事欠きません。奥武島のてんぷらビジネスは、刺身の売れ残りを天ぷらにした所から始まります。本土の天ぷらと異なり、衣は厚めでフリッターのような感じ。沖縄ではこのような天ぷら店がたくさんありますが、奥武島は別格です。何もつけないで食べても良し、ソースをつけて食べても良し!奥武島には「中本鮮魚店」、「大城天ぷら店」、「テルちゃん いまいゆ市場」という3店舗のてんぷら店があります、
「さかな」のてんぷらは、時期によって種類は変わりますが、海人の島で「さかな」は外せないですよね。「いか」「もずく」「アーサー」は1個100円。そして、ここには紅芋コロッケ、田イモ、ウズラのたまごなどのてんぷらがあります。ぜひ食べてくださいね!写真は中本鮮魚店の天ぷらです。
こちらは大城てんぷら店。店内で食べることもできますが、店の外にも席があるので、海を見ながら食べるのもいいでしょう。中本鮮魚店から右回りで行けば道路沿いなのですぐにわかります。ここは、注文を受けてから揚げる為、少しの待ち時間が必要ですが、アツアツ揚げたてのてんぷらは最高です。
いまいゆとは「新鮮な魚」の意味で、2014年11月にオープンしました。漁港の目の前にあり、文字通り新鮮な魚が安く手に入る市場です。又、地元産の野菜も直売されています。
この日は、嶺井鮮魚店で「コマ貝」を試食させてもらいました。沖縄ではティラジャーと呼ばれ、3~6月の時期にしか獲れません。ボイルした「コマ貝」にはツメのようなものが出ているので、それを引っ張れば身が出てきます。これがまた美味。泡盛が飲みたくなります(笑)
刺身も安く、もちろん新鮮で美味しいです。
そして、こちらは奥武島夏の風物詩、トビイカの天日干しです。有刺鉄線にトビイカをさして干します。少しあぶって食べれば、これまたつまみに最高ですね。梅雨明けの6月下旬頃からこのような光景を見ることができます。
★ティラジャー(コマ貝)は沖縄の潮干狩り!酒の肴にピッタリ!の記事は、コチラをご覧ください。
島の中央辺りにある観音堂。約400年前、中国船が難破して、奥武島に漂着し、島民たちが救助し、介抱して中国に送り返した歴史があります。その時のお礼に送られたのがこの観音様と言われています。「他人を思いやる心」沖縄の言葉で「チムグクル」を実践した祖先が残した島の守り神です。
5年に一度、旧暦の9月18日(11月1日前後)に行われる観音祭では、ウシ太鼓を中心に盛大な祭が繰り広げられます。前回は2015年に開催され、その時がなんと400年祭でした。次回は東京オリオンピックの年、2020年に405年祭となります。
旧暦の5月4日(ユッカヌヒー)は、糸満、港川、伊江島、石垣島・・・と各地でハーリーが行われます。ここ奥武島では、東西対抗の東(アガリ)vs 西(イリ)で競争が行われ、奥武橋から海に飛び込んでサバニに乗り込みこぎ始める「流れ船」や、競争の途中で船をひっくり返して再び船に乗りこぎ出す「クンクーラーシー(転覆ハーリー)」、そして最後は、職場や地域のチームがそのスピードを争う「職域ハーリー」が開催されます。
奥武島は歩いても1周15分から20分。てんぷらをほおばりながら、海を見て散策するのもいいかもしれませんね!
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住所:沖縄県南城市玉城奥武19−9 ☎098-948-7632 営:9:00~18:00 無休