桐谷健太が主演を務め、1970年代と現在の沖縄市コザを舞台に描いたタイムスリップコメディ「ミラクルシティコザ」。映画はロックサウンドであふれた1970年代と現代の沖縄市が交錯するエンターテインメント作品です。そんな「ミラクルシティコザ」のロケ地巡りをしてきました!
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オフィスクレッシェンドが主催する「未完成映画予告編大賞 MI-CAN」は、ある特定の地域を舞台に制作された3分以内の予告編を対象とする映像アワードで、その第三回には、10代から50代後半まで幅広いクリエイターによる計218の作品が集まりました。そして第三回グランプリに輝いたのが、地元沖縄市のコザでロックをテーマとした作品「ミラクルシティコザ」の平一紘監督。グランプリ特典の3000万円相当で本物の映画を作りました。
左から翔太役の津波竜斗さん、監督の平一紘さん、比嘉 (過去)役の渡久地雅斗さんです(シネマQにて)。「ミラクルシティコザ」は、コザの歴史や、沖縄ロックの歴史、米軍の当時の想い、そして今の魅力をたくさん盛り込み、世界標準のエンターテイメントに仕上げたかったと語る平監督。映画では、日本復帰前の米軍統治下の沖縄が舞台ですが、32歳の平監督は、1970年の米軍統治下のコザを知らないというのも興味深いですね!
「ミラクルシティコザ」は、2022年2月4日より全国31館で絶賛上映中です。
「ミラクルシティコザ」の舞台・沖縄市の観光物産振興協会は、映画のさらなる盛り上げを図るためロケ地マップを制作しました。そのロケ地マップを片手にガイドの秀さんと、ロケ地を巡ります。
コチラが「秀さん」こと野下秀広さん。沖縄市胡屋にあるゲストハウス「古民家ごーやー荘」のマスターで、沖縄市の公式ガイドもされています。
「ミラクルシティコザ」の中で、桐谷健太さん演じる翔太の父親が経営するカフェです。「Cafe OCEAN(オーシャン)」は、創業50年を超えるこだわり手作りタコスの店。米軍嘉手納基地のGATE 2、つまり第2ゲート前に伸びるコザ・ゲート通りで、アメリカ占領時代の1967年からAサインバーとして営業している、現存のカフェです。
「Cafe OCEAN(オーシャン)」といえばタコス(2個500円)!ぜひ食べて欲しい一品です。
「Cafe OCEAN(オーシャン)」内のこのステージやピアノも映画に登場しています。
映画のシーンにも登場するゲート通り。基地の街らしくアメリカンな街並みです。
その横断歩道を渡ると「沖縄市戦後文化資料展示館ヒストリート」です。戦後の沖縄市がいっぱい詰まった「沖縄市戦後文化資料展示館ヒストリート」は、基地の街、戦後沖縄の縮図と形容される沖縄市の戦後史をあらためて見つめなおすことを目的とし、沖縄戦の降伏調印式から60年目の平成17(2005)年9月7日、コザのパルミラ通りに開室しました。
その「沖縄市戦後文化資料展示室ヒストリート」と、平成21(2009)年9月7日に開室した「ヒストリートⅡ」を移転・拡充し、平成30(2018)年8月8日に再オープン。出入り口に設置された実物サイズの米軍基地フェンス、再現されたAサインバーや街並みのジオラマなど、異彩を放つ沖縄市の戦後史と文化を感じる空間に、懐かしい写真資料やモノ資料を多数展示。また2階レファレンスコーナーでは、蔵書や資料検索端末の閲覧が可能で、調べものに利用できます。
Aサインバーのカウンターを再現したコーナー。ちなみに『Aサイン』(英語:A Sign)とは、復帰前、飲食店・ホテル等への米兵の入店を認めた「APPROVED(許可済み)」の頭文字【A】を大書した営業許可証のこと。1953年に初めて発行され、店の内外に表示されました。 沖縄市コザでは、「Aサイン景気のよい時は市場や町の一般景気を潤す」といわれた程、関わりの深いものでしたが、Aサインを取得するには、米軍による衛生面や施設面での厳しい検査をパスする必要がありました。 現在でも、当時の「Aサイン」がそのまま店内に飾られているお店が沖縄市コザにあります。
秀さんが持つザルに入っているのは1ドル札。ベトナム戦争時(1965年~1975年)、米兵たちは嘉手納基地から飛び立ちました。戦争に向かうへ兵士たちは、戦地に飛び立つ前、コザの町で飲み、歌い、踊り、戦死するかもしれないという思いから、たくさんのお金を使ったそうです。1晩で家が一軒建つくらい店が潤った時代です。
★沖縄市戦後文化資料展示館ヒストリートのHPはコチラです。
胡屋(ゴヤ)十字路とカデナ基地のゲート2を結ぶ通り、ゲート通り添いにある「スナック喫茶 プリンス」は、コザならではの異文化が体験できる、老舗のAサインバー。
ゲート通りで一番古いAサインバーで、店内の壁には、戦地に向かう兵隊が帰還を願ってサインをした1ドル札がぎっしりと貼ってあります。
ロックの街、沖縄市胡屋の中心にある「7th Heaven KOZA」は、オキナワンロックを牽引してきたジョージ紫さんの息子、レイさんがオーナーを務めるライブハウス。週末土曜日のみオープン。ジャンルにとらわれず県内インディーズバンドのパンク、ロック、メロコア、ミクスチャーから、テクノ・トランス・ヒップホップ等のDJイベントやレイヴ、アコースティック・R&B・はたまた沖縄三味線(三線)などの民謡ライブなど、実に様々なジャンルのライブやイベントを開催中なので、地元客のみならず観光客も楽しめます。
パークアベニューの裏手の方にある展望台。
「ミラクルシティコザ」の中で、交通事故で死んだはずの祖父ハルが、「やり残したことがある」と強引に翔太のからだと入れ替わったシーンが撮影された場所です。
沖縄市コザにあるコミュニティ映画館「シアタードーナツ」のオーナー、宮島真一さんとガイドの秀さん。
実は、ミラクルシティコザがまだ構想段階であったときに、平監督が宮島さんに相談に行き、宮島さんは映画館を作り、平監督は映画を作ったそうです。
ドーナツを食べながら映画を楽しめるカフェシアター「シアタードーナツ」。
桐谷健太さんのサイン。ロケでコザ滞在中の桐谷さんは、カフェだと思って偶然に入ったシアタードーナツ。映画館と知り桐谷さんは「人生フルーツ」を観たそうです。こういうエピソードって楽しいですよね!
沖縄市一番街商店街にある「沖縄市音楽資料館おんがく村」。歴史的に貴重な沖縄の音楽資料を集めた資料館です。
館内には沖縄音楽史に欠かすことのできない貴重な写真やレコードの数々が所せましと並んでいます。
沖縄音楽に多大なる影響を与えた普久原朝喜や山内昌徳、登川誠仁、嘉手苅林昌の貴重な音源をはじめ、今では滅多に聴くことのできないSP盤、EP盤も、館内にあるタブレットで試聴することができます。もちろん伝説のバンド「紫」の曲もたくさんありますのでぜひ!
「音楽のまち」沖縄市の中核施設として2007年7月27日にグランドオープンした「ミュージックタウン音市場」。3Fホール、3F音楽スタジオ、1F音楽広場などによって構成される複合型音楽施設です。
これまで多くの著名アーティストがライブを開催している傍ら、自主企画コンサートや地域連携イベントも定期的に開催。地元の音楽活動を志す者や音楽業界で働きたい者らの育成・指導にも力を入れており、音楽人材の育成・まちの賑わい形成・音楽産業の振興の3つを軸とした施設運営を行っています
沖縄市観光物産振興協会
098-989-5566
料金:お一人様1650円
受付時間:月~金8:30~19:00 土日祝10:00~18:00
※希望する日の2日前までにお申し込みください
沖縄市観光物産振興協会のホームページからも申し込みができます。
ぜひ「ミラクルシティコザ」を観て、沖縄の昔と今を知ってくださいね!