伊是名島は、沖縄本島北西部にある周囲約16kmほどの小さな離島。琉球王朝第二尚氏王統の始祖、尚円王生誕の島として有名です。他の島では見られない貴重な史跡や文化財が遺されています。悠久の歴史と自然が待つ伊是名島の、歴史にまつわる観光スポットを紹介したいと思います。
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伊是名玉陵(たまうどぅん)は、琉球王朝時代の王室の破風型の陵墓です。伊是名玉御殿は伊是名城跡北側にあり、尚円王の父や家族・親族が葬られているといわれています。1688年に、三代目の尚真王(尚円王の子)の代に、現在の石造製の墓に重修したとされています。 昭和33年に県指定文化財に指定されています。 なお、首里の玉陵には琉球王国、第二尚氏王統の歴代国王が葬られていて、世界遺産に登録されています。
★世界遺産である首里「玉陵(たまうどぅん)」の記事は、コチラをご覧ください。
銘苅家(めかるけ)は、尚円王の叔父にあたる家系の子孫で、琉球王国時代に島で唯一、系図を持つことが許された旧氏族階級と言われています。
伊是名村伊是名にある銘苅家住宅は、明治39年(1906年)に再建された赤瓦の琉球建築の住宅で、後の沖縄戦でも戦火を免れたため保存状態も良く、昭和52年(1977年)に国の重要文化財に指定されました。沖縄伝統的な間取りと赤瓦の銘苅家は、その歴史ある建物もさることながら、重厚な石垣とフクギが屋敷を包み、きれいに整えられた広い芝生の庭があり、旧家の気品を感じる場所です。
伊是名城(いぜなぐすく)は伊是名島の南東にあり、伊是名島を象徴する三角の山です。1429年に三山統一により琉球王国を成立させた尚巴志王の祖父・鮫川大主(さめかわうふぬし)が築城したとされ、城跡のふもとには伊是名玉御殿(いぜなタマウドゥン)があります。
城の東側には山頂への道があり、中腹あたりで景色を楽しむことが出来ます。海側が絶壁となっていることから、難攻不落の城と言われていたそうです。沖縄県指定史跡。標高は約98m。
二十四節季のひとつ「清明」の時期に行われる沖縄の大事な伝統行事のひとつです。もともとは中国の「晴明祭」の行事が沖縄でも行われるようになった、首里王府の行事でした。 清明節にはいる前日、尚円王ゆかりの陵墓「伊是名玉御殿」で厳かに行われます。供え物も古文書通りに用意され、豚の頭、アヒル、鶏などのお供え物や、銘苅家に伝わる尚家の家紋入りの祭器などが並べられます。
沖縄全域で行なわれる一般のお墓での清明祭は、伊是名島ので清明祭が終わってから執り行われることになっています。 尚家の紋章が入っている色鮮やかな道具や琉球漆器は、尚家・親族の銘苅家(めかるけ)の収蔵品で、伊是名村に寄贈されたものです。公事清明祭の本番で実際に使われ続けているこれらの道具類は、「ふれあい民俗館」に普段は展示されており、誰でも見ることが出来ます。
尚円王生誕580年を記念して作られた「尚円王御庭公園」に隣接する尚円王生誕の地で、へその尾(臍帯)が屋敷内の大石の下に埋められているということから「みほそ所」と呼ばれています。クバとフクギに囲まれており、神々しい雰囲気が漂う島の聖地となっています。
伊是名島へ向かうフェリーの出発地点は、沖縄本島北部の今帰仁村運天港です。那覇空港国内線6:35ー県庁北口6:45ー古島駅前7:05のやんばる急行に乗車すると、運天港着9:21。運天港発の一便は10:30、伊是名島着が11:25です。
アクセスに関してはいぜな島観光協会の公式サイトが便利です。
★伊是名漁業協同組合正規販売代理店「ちゅらーな」の公式サイトは、コチラをご覧ください
★「歴史と文化と美しい自然が同居する伊是名島」の記事は、コチラをご覧ください
★自然と歴史を堪能しながら走る「第一回伊是名尚円王マラソン」の記事は、コチラをご覧ください
文:ちゅらゆーな 中村由樹