首里城は今、復興に向けて日々変化しています。首里城正殿の再建のため、巨大な素屋根が完成して、その中で正殿建築が着々と進んでいます。そして、2026年秋には正殿が完成します。現在の首里城の様子をレポートしてありますので、首里城復興に向けて確実に進んでいる現在の様子をご覧ください。
目次
首里城正殿の建設工事は建物の中で行われます。その仮設の建物が素屋根です。いよいよ正殿建築に向けて動いてきたことがわかります。
この壁面に描かれている正殿は、ほぼ原寸大の首里城正殿です。この素屋根の中で着々と建築が進んでいます。
首里城正殿は3層からなっています。素屋根の見学エリアも3層になっていて、違う角度から、復元工事中の姿が見られます。階段とエレベーターが設置されていますよ。
ここは3階の大屋根部分。3階は通気のためにもうけられた屋根裏部屋があります。工事が完成したら、この至近距離では見られないですね。
国王が座る王座の御差床(うさすか)のある2階部分です。
こちらは1階部分。正殿1階は「下庫理(しちゃぐい)」と呼ばれ、主に国王自ら政治や儀式を執り行う場でした。
土日も見学は出来るが、同じ行くなら宮大工が作業している平日がおすすめ。又、平日でも12時からのランチタイムは作業を休んでいるので要注意です。
現在、約30名の宮大工の皆さんが復興を進めています。その中に、北中城村出身の後藤亜和さん(21)と福岡県出身の小松優喜さん(23)の2人の女性が働いています。もし、見つけたら、応援してあげてくださいね。
残念ながら、午前中であったため、配布されていませんでした。聞く話によると、キューブ型、名札型、コースター型があって、コースター型が人気ですぐになくなるようです。1日300限定で15時からですので、時間を合わせていきたいところですね。
配布は令和6年5月31日までの予定です。
原寸場にもガラス張りの見学スペースがあります。残念ながら、私が行ったときは原寸場の作業はしていませんでした。原寸大の図面を書いている姿が、見ることが出来るようになりました。
原寸場をガラス越しに見ました。彫刻の段取りをしているのがわかりますね。
令和の復元で、新たに確認された史資料等から得られる知見を整理して、黄色に変更になります。
こちらは火災前の御差床(うさすか)です。扁額の色が違うのがわかりますね。 中山世土(ちゅうざんせいど)とは、琉球を代々中山が治めると言う意味です。
火災前の首里城正殿です。大龍柱が向き合っているのがわかります。今の計画では、同じように相対する向きになるように進められていますが、市民団体から指摘を受け、正面を向かせようとする動きがあります。
もともと大龍柱は正面を向いていたのですが、1928年(昭和3年)の正殿修復の際、相対向きに変更になります。これは狛犬が向き合っていることから、日本化を進める説があります。
首里城正殿前に向き合ってっていた大龍柱。火災に遭っても倒れずに残っていました。それでもひび割れなど損傷が激しく、修復作業を行っていました。この大龍柱は新たに製作するための見本となり、歴史的遺物として展示されていく予定です。
正殿正面にあった大龍柱は、下之御庭のこの補修展示室におかれています。
首里城ぐるっと60分ツアーに参加したところ、大龍柱の補修展示室の中に入らせてもらえました。筆者(左から2番目)のファミリーの写真です。
公開は2022年5月22日までで終了しました。
公開されていた首里城の遺構は、実はほんの一部であって、壁側(右側)の基壇が第二期の基壇が15世紀の第一尚氏時代のもので、写真中央の基壇がそのあとに出来た第三期の基壇です。さらに左へ(奉神門側へ)第四期、第五期、第六期、第七期と公開されていない基壇があります。次第に西側に規模を大きくしていった証拠です。少なくとも7回の建て替えが考えられています。第二期の基壇には当時起きた火災のあとが見受けられます。
この遺構は、首里城正殿の工事が終わると、再度公開されます。
これは右掖門(うえきもん)から下った石垣に多く見られます。遺構の石積と復元したものの境目がよくわかります。
こちらは歓会門近くの石積みです。遺構部分と、復元部分がはっきりわかりますね。
世誇殿は大型スクリーンで首里城の解説をしています。休憩室も兼ねた場所で、自動販売機があります。元々、未婚の王女の居室で、国王が亡くなると次期国王の即位の儀式が行われた場所です。
世誇殿の中には4K18面のモニターが設置されていて、首里城の歴史や遺構の解説などの映像が流されています。
首里城復興展示室は2020年10月に作られました。トイレはコチラにあります。
火災前まで奉神門の屋根に実際にあった屋根瓦です。
これも実際に正殿にあった獅子瓦です。先端の四カ所(前面・後面)にあった獅子の飾瓦の一部。
東のアザナから見た世誇殿や女官居室、その向こうには奉神門がありますが、素屋根・木材倉庫・加工場で見えなくなりましたね。首里城の中では標高140mと一番高いところにあり360度景観が楽しめる場所でもあります。城壁の曲線美とあわせて楽しんでください。
塗り直しをしていた廣福門も完成しました。
現在のところ、2026年中に正殿が完成する予定です。その後、北殿、南殿、書院や鎖之間などの工事に入ります。最終的に全てが完成する予定は発表されていませんが、2030年頃になりそうですね。
正殿遺構、世誇殿(よほこりでん)、東(あがり)のアザナのある場所が有料区域になります。大人400円、高校生300円、小中学生160円と以前の約半額で見学することが出来ます。今まで通りで良いから、復興に向けた募金に充当するなんてこともありではないでしょうか。
年間パスポートは800円ですし、写真入カードになるから、何度も足を運ぶのもいいですね。
守礼門、園比屋武御獄石門、首里杜館広場は時間に関係なく開いています。歓会門から先は、夜は閉まっています。歓会門の開門は8:00、閉門は19:30。奉神門の御開門は、8時半(8:25からガイドの案内がある。)、閉門は19:00。首里杜館は8:00~閉館時間は季節のよって異なります。(4月から6月、10,11月は19:30)
御鎖之間(おさすのま)で行われていた呈茶サービスは、券売所がある下之御庭の系図座・用物座で提供されています。花ぼうる、くんぺん、ちんすこうなどの宮廷菓子4品と三品茶がついて500円です。
毎朝8時25分から、御開門の儀式が行われます。ドラの響きと「うーけーじょー」の声で、門が開きます。門番の方たちと記念写真も撮れますので、ご一緒にいかがですか? 一番乗りもいいもんですよ。
御開門式の前に首里城についての説明があります。奉神門の瓦の葺き替えも終えて首里城の復興も一歩一歩進んで来ていますね。
首里城で毎朝行われる御開門式、うけーじょー!の記事はコチラです。
ライトアップは日没後から24時まで毎日開催。
(1)8:15 (2)9:15 (3)16:00 毎日開催しています。
首里城公園の主要は門や施設をまわるツアー
時間 9:15~10:15 (60分程度)
受付 9:00 定員:10名
受付・首里杜館⇒ 守礼門⇒ 歓会門⇒ 瑞泉門⇒ 日影台⇒ 奉神門⇒ 世誇殿
令和8年(2026年)の首里城正殿復元に向けて復興が進められている様子を中心に見学するツアー
時間 16:00~17:00 (60分程度)
受付 15:45 定員:10名
受付・首里杜館⇒ 守礼門⇒ 歓会門⇒ 大龍柱補修展示室⇒ 木材倉庫・加工場・原寸場⇒ 世誇殿
階段や段差が少なく、比較的ゆったりとまわれるツアー
※参加者との相談で選択するコースになります。
受付・首里杜館⇒ 守礼門⇒木曳門⇒西のアザナ⇒大龍柱補修展示室⇒ 木材倉庫・加工場・原寸場⇒ 世誇殿
沖縄の移動手段はレンタカーなしでも楽しめる!!の記事はコチラです。
首里城の城郭ライトアップは毎日24時まで実施!の記事はコチラです。
日本100名城・首里城へ道「上の毛」は城壁マニアにおすすめの記事はコチラです。
首里杜館1階の休憩所に設置されたストリートピアノ。毎日10時から17時、首里城の復興を願って誰もが自由に演奏することが出来ます。琉球手まり保存会の宮城玲子代表が首里城復興に役立たせて欲しいと寄贈されたものです。
ピアノに描かれたリスとブドウの絵は、沖縄県立芸術大学の学生によって、琉球漆器の技法で加飾されました。たわわに実ったぶどうと、子をたくさん産むとされたリスは「多産多福」の象徴です。
首里城復興祈願として泡盛の一石甕が寄贈されました。2022年12月17日に、全45泡盛酒造所の1升瓶×2本が一石甕の中に入れられており、一石甕、泡盛、甕の蓋を覆う紅型、琉球石灰岩製の台座は県内4社の企業によって寄贈されました。
2026年正殿が完成する際に振る舞い酒とされるとのことです。
「御城印」は、首里城の他、勝連城、今帰仁城、中城、座喜味城の5つの城で販売されています。
首里城に関する書籍や資料は販売されています。
首里城記念メダルセット。
シーサーの置物。
琉柄キャップはかっこいいですね。
トートバックや首里城Tシャツなど。
是非、チャレンジしてもらいたいペーパークラフト。首里城に関するお土産だけでも見ていて飽きないですよ。
★首里城復興に向け観光エリア拡大、御開門の儀式も復活!の記事はコチラです。